流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

目白庭園の四季

今後の稽古予定
7月17日(水)
8月7日(水)、8月28日(水)
9月11日(水)、9月25日(水)
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7月10日のお稽古ー名水点と洗い茶巾

 連日晴れて最高気温35度の日が続いています。梅雨の中休みにしては長いと思っていたのですがこの日はようやく少し曇って暑さもほんの少し和らいできました。

 7月になりましたのでお稽古は夏のお点前、名水点と洗い茶巾を致しました。

 名水点は茶の湯に適しているという名高い名水を使う、そんな時に行われる濃茶点前で、釣瓶水指にしめ縄を付けたものを使います。
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 客からお水を請われると濃茶の前にお水だけを茶碗に入れて客に出します。その後は普通に濃茶の平点前をいたします。点前としてはさほど難しくはありません。この点前で肝心なのは、点前を始めるまでの準備です。

 早朝まだ暗いうちに水を汲んでくる、水指に縄を張って奉書で作った紙垂をつける。ここまでできればもう9割がた出来たも同然です。私も師匠からは懐紙を切って紙垂を作るやり方を教わりました。お茶のお稽古というのは薄茶を点てたり、濃茶を練ったりするだけではなく、実に多様な事柄を学べるのが面白いところです。

 薄茶は洗い茶巾をしました。水を張った平茶碗に茶巾を流すように入れて持ち出し、これを客の前で絞って畳むこの点前の手続きは裏千家十三代の圓能斎が定めたと言われていますが、利休時代の茶会記にも「洗茶巾」という記述があるそうですので、古くから行われているのでしょう。

 見た目には大変涼しげなお点前ですが、お稽古するのは毎年今頃だけなので、お茶を点てるのに苦労する方もいらっしゃいました。平茶碗の扱い、洗い茶巾の点前は引き続き来週もお稽古したいと思います。

 さて、この日のお稽古中に起きたハプニングですが、何と小鳥が窓ガラスに激突しました。ガラス窓の揺れる音がして、また地震?と振り返ると羽をバタバタする鳥の姿が一瞬だけ見えました。

 鳥も暑さのせいでちょっとぼーっとしていたのでしょうね。 

   人間も気温が高すぎると頭がぼーっとしてしまいますが、幸いにもお茶室の中は冷房がよく効いていますので、釜の前で点前をする時以外は涼しく過ごせます。ありがたいことです。

 さて、この日のお庭の様子も少しだけご紹介します。

 河原撫子が沢山咲いています。ここは滝の少し手前、茶室とは池を挟んで反対側です。
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  萩の花もちらほら見えるようになりました。
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 前回ご紹介したマンリョウの花も随分開いてきたようです。
 
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 次回のお稽古は来週17日です。
 

6月26日のお稽古ー特別稽古、真之行など

 流水会のお稽古は原則月二回ですが、今月は特別稽古をもう一回追加して奥伝のお稽古をしました。科目は午前中が真之行、午後が大圓草です。

 流水会でのお稽古は今年で十年目になりますが、ここで初歩からお茶を始められた皆様が奥伝の稽古に臨まれるようになったのは、私にとっても感慨深いことです。

 さて、真之行というお点前は私たちの学ぶ裏千家茶道の中で もっとも格の高い点前です。この点前の許状を昨年お取りになられた方があったのですが、まだ一度もお稽古をしていませんでした。

 実は風炉の季節になるのを待っていたのです。

 茶道のお稽古は五月から十月までは風炉で、十一月から四月までは炉で行います。簡単に言ってしまうとお湯を沸かすための茶釜の置き場所が変わるのですが、それに伴って点前の手順や所作に違いがあります。

 茶道では歴史的に風炉の点前が先に誕生したこともあって、風炉の方がお点前の手数が少ないという特徴があります。とくに奥伝になりますと、風炉と炉ではかなり違いがあります。どちらからお稽古をするのが良いかといえば、それは風炉からでしょう。

 この日は真之行を習うお二人の方にとっては見るのも初めて、私自身もこの点前を人に教えるのは初めてのこと。お互いが初めて尽くしだったのですが、なんとか終えることができて少しほっとしました。

 お昼休憩を挟んで午後からは大圓草の点前、道具もがらりと変わります。こちらの点前は濃茶二服点ですので時間がかかります。裏千家の数ある点前の中でもっとも集中力を必要とする点前でもあります。

 このお点前もなんとかお二人の方(もちろん、真之行お稽古されたのとは別の方々です)にお稽古していただくことができました。お稽古された皆様も大変だったと思いますが、教える側の私の方も最後はヘトヘトになりました。

 年齢を重ねるにつれて集中力というのは体力とイコールであるのを痛感する今日この頃、私よりも若い皆様方には是非体力のあるうちに許状をお取りになって奥伝の稽古に挑戦していただきたいと思います。

 ただ、正直に申し上げると一日に二科目の奥伝稽古というのは少し無理がありました。次に奥伝のお稽古をする際は一度に一科目にしたいと思います。私も皆様にしっかりとお点前をお伝えできるよう精進して参ります。

 最後はいつもの通り、この日のお庭から。

 門の前の梅の木の左側に突然現れたアガパンサスの花、日本庭園の風情とはやや違うのでどこかご近所からの溢れ種が伸びた?のでしょうか。ちなみに別名は紫君子蘭、茶花にも使うことができます。

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 庭園の滝の近くに河原撫子が咲いていました

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 池の錦鯉の皆さんたち、この場所によく集まっているのは水温の関係で居心地が良いからでしょうか。茶室の窓からもよく見えます。

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 次回のお稽古は7月10日の予定です。


  

6月19日のお稽古ー盆点、貴人点

 6月も後半に入ると雨の日と夏のような晴れの日が代わる代わるやってきます。前日は大雨が降りましたがこの日は朝から快晴、お稽古日和です。

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 この日のお稽古では盆点と貴人点を致しました。盆点は唐物の点前よりさらに一段階丁寧に茶入を扱うお点前です。これを学んで初めて上級の点前を知るための準備が整います。

 これまで習ってきた点前にはなかった所作が出てきたり、手順にも今までとは違うところがあったりしますので、ご自身でお点前されるだけでなく、他の方がお点前をする様子もじっくりと見ていただきました。「他人の点前を見る」こともまた、大切なお稽古の一環です。

 上の点前というのは教本がありません。稽古の時にじっくりと見て、家に帰ったら忘れないうちに覚えている限りをメモに記しておきます。このメモが自分の教科書代わりです。覚えていないところはまた次に盆点の稽古をした際に追記して、ノートを完成させていく、というのが覚え方になります。

 今はスマートフォンやPCをお使いの方も多いので、デジタルでテキスト化しておくのも良いと思います。紙に書くより追加や修正がしやすいのがメリットです。

 メモを書く時は手順だけでなく使う茶道具や準備の仕方、重要なポイントなども書いておくと良いでしょう。この日盆点をお稽古された三人の方のうち二人が使う茶杓の選択を誤りましたが、そうした失敗を避けることができます。

 そして、前回貴人点のお稽古が出来なかった皆様には貴人点の薄茶にチャレンジしていただきました。 貴人点では貴人台とよばれる台にのせた茶碗で点前をします。菓子器も高杯という脚つきの形のものを使います。これらの「いつもと少し違う道具」の扱いに慣れていただくことに重点をおいてお稽古しました。

  私にとって嬉しい驚きだったのは、いつも洋服でお稽古に来られている方が初めて着物で来られたことでした。一人で着物を着るというのはハードルの高いことですが、よく頑張って着て下さったと思います。

 着物で稽古すると、洋服とは違う動きづらさを感じるかもしれませんが、茶道は元々着物で所作をする前提で作られていますので、ぜひ着物での動き方を身につけていただけるとよろしいかと思います。

  さて、最後は恒例のお庭の様子です。
 
 赤鳥庵の前ではギボウシが咲き始めました。ギボウシは品種が多く、花だけでなく葉も鑑賞の対象です。英語名のホスタの名前を聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。

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 前回ご紹介したコムラサキも花が咲きました。秋には紫色の小さな実が見られるでしょう。

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 この日は庭園にアゲハチョウが飛んでいて、赤鳥庵からもーその姿が見えました。写真に撮ろうと頑張ったのですが少し小さいので写真は拡大、トリミングしています。見えるでしょうか。

 
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 来週は特別稽古として、真の点前と大圓草という奥伝の点前をします。許状をお持ちの方のみのお稽古となります。次回の通常稽古はしばらく間が空いて7月10日です。平茶碗を使って夏の点前をいたします。
 
 

6月5日のお稽古ー貴人点、貴人清次

 6月になって、日差しが一段と強くなりました。最近はお天気も曇りがちですがこの日は朝から澄んだ青空、絶好のお稽古日和です。

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 お稽古科目は久しぶりの貴人点と貴人清次です。貴い人と書いて貴人(きにん)、これは生まれつき身分の高い人、つまり皇族や貴族を指す言葉です。貴人点は貴人お一人にお茶を差し上げる点前、貴人清次は貴人とそのお供の方々にお茶を差し上げる点前で、どちらも濃茶点前、薄茶点前があります。

 貴人点や貴人清次では貴人茶碗と呼ばれる形状のお茶碗を使います。お菓子を供する器も高杯と呼ばれる脚のついたものを使います。あいにくこれらの茶道具は赤鳥庵にはありません。

 そうした理由もあって、なかなかお稽古ができずにいたのですが、中級の許状を取得された方も増えてきましたので久しぶりにお稽古してみることにしました。

 貴人点は茶碗の扱い方がきちんとできればさほど難しい点前ではありませんが、貴人清次には皆様苦戦していました。貴人(清)用とお供用、茶碗と茶巾と茶筅を二組使います。油断しているとお供の茶碗なのに貴人の茶筅を使ってしまいます。

 そんな時は「打ち首になりますよ」とご注意するのですが、現代に生きる私たちは幸い生まれつきの身分の差がほとんどない社会に暮らしていますので、「身分の差で使う茶筅を変える」には相当意識していないとできません。

 貴人清次の稽古では、客側のお一人に「お姫様」「お殿様」になっていただきます。一人だけ座布団に座り、お菓子もお茶も拝見のお道具も全て目の前に運ばれてきますので、普段の客の稽古とは違った気分が味わえたのではないでしょうか。

 逆にお供の者になられた方は、貴人に茶碗や拝見の道具を取り次いだり、それをまた返したりとなかなか忙しかったかと思います。

 点前や客の稽古を通じて、身分に差があった時代の動きを追体験できるという点で貴人点や貴人清次はとても興味深い科目だと言えるでしょう。

 この日は他にも濃茶平点前に初めて挑戦された方、唐物の点前をされた方もあり、それぞれの方がご自身の進捗に合わせてお稽古しました。貴人点の出来なかった方からもぜひやってみたいというお声が上がりましたので、次回もご用意はしておく予定です。

 最後にこの日の庭園から写真を何枚かご紹介します。
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 こちらは桔梗の花。桔梗は秋の七草の一つに数えられますが、最近は6月ごろから花が見られます。

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 そしてこちらは前回もご紹介したヒメシャラです。庭園入り口近くのヒメシャラの木は花がほぼ終わってしまいましたが、池の方から芝生広場に向かう途中にある木はまだ沢山の花が咲いていました。写真に写っている黒いものは昨年できた実だと思います。

 芝生広場の横では八重のクチナシが咲いていました。良い香りです。

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 次回のお稽古は二週間後、去年の6月は庭園の池で生まれ育ったカルガモたちで大渋滞でしたが、今年はまだ雛誕生のニュースを聞きません。春先にずっと池のメンテナンスで水を抜いたりしていた影響でしょうか。


  

5月22日のお稽古ー風炉の濃茶点前

 5月22日は今月二回目のお稽古日でした。午前中は青空も見えました、庭園の景色はすでに初夏の趣です。

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 この日のお稽古では前回薄茶点前をされた方は濃茶平点前、前回濃茶平点前をされた方は唐物または台天目という具合に一つずつ上の段階の科目をお稽古しました。

 風炉の濃茶点前は炉の時より少し手数が少なくなりますから、その分取り組みやすいと思います。歴史的なことを言えば、元々お茶のお点前は風炉を使って行われており、炉の点前は後から考案されました。こうした経緯もあって風炉の点前の方がより自然な動きになっています。

  そうは言ってもまだ皆様の身体には炉の時の動きが染み付いていて、畳の歩き方など思わぬところで炉の時の癖が出てしまいがちです。それでも何年かお稽古をかさねるうちに、炉が切ってあれば炉の時の動き、風炉になれば風炉の動きに身体が自動的にスイッチするようになっていきます。
 
 大切なのは諦めずに長く続けることです。最近お仕事や勉強が忙しくてお休みがちの方が増えてきましたが、どうか諦めずにお茶を続けていただければと思います。

 また、このところ見学のお申し込みが減ってきました。「4月から新たにお稽古を始めたいとおもっていたけれど、新年度が始まってみると忙しくてタイミングを逃してしまった」とお感じの方が多いのではないでしょうか。

 流水会は一年中初心者の方を受け入れています。今からでも遅いということは全くありませんので、ぜひ一度ご見学に来ていただければと思います。現在、とくに夜の時間帯が空いていますので、学校や仕事の帰りにお稽古したいという方は大歓迎です。

 最後にいつも通りお庭のご紹介です。

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 庭園では未央柳が咲き始めました。庭園の初夏を明るい黄色に彩ってくれる花です。

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 こちらはシモツケ。名前は下野国(しもつけのくに、現在の栃木県)からとられていますが日本の固有種というわけではなく朝鮮半島や中国大陸にもある花だそうです。

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 こちらの写真は赤鳥庵裏手の芝生広場です。芝の張り替えをして現在養生中ですが、随分と青々としてきました。

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 最後は庭園のヤツデの木です。大きな葉が繁ってきましたね。ヤツデというからには葉が八つに割れているかと思うと実際には七つ、九つと奇数になることが多いのだそうですよ。

 今月はあと一回、二十九日に特別稽古として花月の式をする予定です。

 
ギャラリー
  • 7月10日のお稽古ー名水点と洗い茶巾
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  • 7月の抽選会
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