流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

お茶会・イベント

今後の稽古予定、
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11月6日(水)、11月13日(水)
12月11日(水)、12月25日(水)
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大寄せ茶会に参加する

 先週末に流水会の皆さんとご一緒にお茶会に参加する機会がありました。

 裏千家茶道で「お茶会」 と言ったら通常は大寄せ茶会のことを指します。大寄せ茶会は大勢のお客様を招いて行うお茶会で、お客様の数は少ない時で数十人、中には数百名の方が参加される規模の大きな大寄せ茶会もあります。
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 今回参加したお茶会は濃茶席と立礼席(椅子に腰掛けて行う薄茶席)の二席が設けられていました。この日、私は立礼席の入口で草履の整理をする係としてお手伝いをすることになっておりましたので、流水会の皆さまは夫が引率してくれました。

 大寄せ茶会は一人でも参加できますが、やはりお友達同士、あるいは一緒にお茶を習っている人たちのグループで参加される方が多いです。

 お茶会で客がすることは、茶席に入ってお点前を拝見しながらお菓子をいただいてお茶を飲む、ただそれだけなので茶道を習っている人にとってはさほど難しくはありません。

 お茶会のご亭主はこの日のために様々なお道具を用意して下さいます。それらを見て説明を伺うことは良い勉強になります。また抹茶やお菓子も選りすぐったものをご用意くださるのでこれらを味わうこともお茶会の大きな楽しみです。

 この日はちょっと珍しいお道具が見られました。それは立礼席の待合の床の間に掛けられていた箒によく似た形のもので、私は何人かの方から「あれは何でしょうか」と尋ねられました。

 皆さんが疑問に思われた謎の道具は「払子」(ほっす)という名前の仏具です。私もよく知らなかったので調べてみましたら、禅宗のお坊さまが説法をする際にこれを持つのだそうです。

 この日の立礼席は昨年亡くなられたある先生を偲ぶお席でした。そして茶道は禅宗と関わりが深い。そんなわけで床の間に払子が掛けられることになったようでした。

 お茶会に行った後はどんなお道具が出ていたのか、花は何を飾ってあったかなど、メモを書くようにおっしゃる方もありますが、慣れないうちは難しいと思います。それよりも何かひとつ印象に残ったことを日記などに書いておくと良いでしょう。

 今回のお茶会ではそれが払子だった、という方は多かったのではないでしょうか。

 流水会の皆さま方がお帰りになる前に声をかけてくださったので、一緒に記念写真を撮りました。こういう写真を後になってから見返してみると、あの日のお茶会はああだった、こうだったと思い出すきっかけになります。(みなさんのお顔は隠しました)

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 皆さまが手に持っている白い紙袋にはお弁当が入っています。コロナ禍以前はお茶会ではお弁当を食べる席が用意されているのが当たり前でしたが、今は持ち帰りが主流です。

 お茶会が終わった後、家に帰ってから「お濃茶席のお茶の香りが独特で美味しかったのでもう少し飲みたかった」と夫に話したところ、「自分でもあのお茶で濃茶を練ってみたいので、購入しよう」ということになりました。

 せっかく買うならということで流水会の皆さまにもお声をかけて、まとめて共同購入することにしました。一缶だけを買うとなるとなんとなく送料がもったいない気がしますが、数がまとまればその分ひとりの負担も減ります。

 茶道を習う上で一番嬉しいことは、共に同じ茶席に入り、同じお茶とお菓子をいただいてその感想を述べ合える茶友ができることではないでしょうか。流水会でお茶を学ぶ皆様はもっとも身近な茶友、今後も様々な形でお茶の楽しみを分かち合えればと思います。

 今回ご一緒できなかった皆様とも、また別のお茶会にご一緒できたら良いなと思い、今回はブログに書き残すことにしました。まだお茶会に出かけたことのない方も、次の機会にはぜひご一緒致しましょう。

3月の抽選会とかるがも茶席

 3月2日は赤鳥庵の5月分利用者抽選会でした。目白庭園では門を入ってすぐの白梅がそろそろ見頃を迎えています。
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 寒さの峠も過ぎ、感染症の流行もこのところ少しおさまっているせいでしょうか。抽選に参加された方はなんと45名(遅れて来た方も含めると47名)というここしばらくでは一番の人気抽選会となりました。

 今回は5月の土日や連休狙いの方が大変多かったようで、抽選会が進み日程が埋まっていくにつれて途中であきらめてお帰りになられる方が何名もありました。 

 私のこの日の抽選番号は23番。ちょうど真ん中あたりです。以前ならこのくらいの番号でも楽に水曜日が二回とれたのですが、 今回は狙っていた1日目は無事に予約がとれたものの、もう1日は二つの部屋を借り切ることができず、第一和室終日、第二和室は午前と夜だけになってしまいました。

 やはり抽選で茶室を予約するのはなかなか大変です。

 さて、この日は抽選会の後、夫を誘って二人で「かるがも茶席」に参加しました。 かるがも茶席は豊島区の茶華道文化連盟に所属するお茶の先生が担当するミニ茶会です。参加費八百円で薄茶席一席、誰でも予約なしで参加できるとても気軽なお茶会です。

 今回釜を掛けられたのは私たちと同じ裏千家流の先生でした。3月の2日ということもあってお茶席の趣向は雛祭りにちなんだもの。季節のお道具や小さな雛人形の飾り物などもあり、季節のお菓子と薄茶を美味しく頂戴することができてとても楽しかったです。

 お点前をされた方、お運びをされていらした方々もとても手慣れていて、おそらくこうしたお席でのお手伝いを何度も経験されておられるのだろうと感じました。

 お客様の中には裏千家のお茶会でお見かけしたことのある先生もいらっしゃっていました。おそらく他のご流儀を勉強していらっしゃるのだろうな、と思われる方もおられました。かと思うと、お菓子やお道具にスマホのカメラを向けてパシャパシャ写真を撮る方も何名か見かけました。

 昨今ではもうなんでも見たらその場で誰はばかることなく写真を撮るという方が年齢を問わずいらっしゃいますね。せめてご亭主にひとこと断ってからにすればいいのに、と思いました。

 茶席の設えやお道具、お茶もお菓子もすべてご亭主がこの茶席のために何日もかけて選び抜き、手間をかけてご準備されたもの。客とは亭主の心づくしを見せていただく側であり、亭主の思い受け止めて感謝することが礼儀です。茶道を学んでいる者であればそのことを忘れずにいたいものです。

 このかるがも茶席、来年度から(つまり4月以降)は抽選会とは別の日(第二木曜日)に変更されるそうです。これからは「抽選に来たついでに茶席に入る」というわけにはいかなくなりますが、おかげで抽選会の開始時刻がまた4月から10時開始に戻ることになりました。助かります。

 目白庭園では梅に続いて木々の花が咲き始めました。黄色い小さな花を咲かせているのは山茱萸(サンシュユ)でしょうか。
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 芝生広場の寒緋桜も蕾がふくらんで、一つ二つと綻び始めています。
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 春はもうすぐそこまで来ていますね。

  

1月8日「新年会」

 1月8日に赤鳥庵をお借りして、流水会の令和五年最初の集まりである「新年会」をいたしました。

 あいにく山手線・渋谷駅の工事の影響でこの日は最寄駅である目白駅が使えない(外回りが運休・内回りも本数減)状況ではありましたが、幸いお天気もよく晴れたおかげでなんとか無事に開催することができました。 

  今年は日曜日に赤鳥庵を予約することができましたので、皆さんと一緒に懐石のお弁当と花びら餅をいただいてから中立ち(小休憩)、その後お濃茶・薄茶をいただくという茶事に準じた形式で行いました。

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 お正月ですので今年も真台子と皆具というしつらえに致しました。台子というのは普段のお稽古で使っている棚より幅も大きく、高さのある茶道具としてはもっとも大きなサイズの台です。ふだんの稽古は運びで持ち出す建水や柄杓なども最初から台子の上にかざってあるのがお分かりでしょうか。

 今年は濃茶・薄茶とも交代で皆様にお点前をしていただきました。時間はかかりましたが、ゆったりと楽しくお茶をいただける贅沢な時間を過ごすことができました。

 新年会の楽しみといえば「福引」です。景品にはお茶碗、塗りの茶杓、帛紗、古帛紗などちょっとしたお道具なども用意しておいたのですが、私が想像していた以上に盛り上がりました。

 ご都合がつかずご参加いただけなかった皆様は残念でしたが、ふだんのお稽古とは違った「お茶の楽しみ方」を体験していただくよい機会になったのではないかと思います。  

11月23日ーお茶会

 11月23日は赤鳥庵でお茶会を致しました。まだまだ感染症の心配がある中ですから、広くお声がけをしてお客様を募ることはせず、流水会の関係者だけ、薄茶一席のみのこじんまりとしたお茶会です。

 前日まではよく晴れた小春日和でしたのに、当日は朝から雨。私たちの師匠は「晴れ女」でお茶会の日に雨が降ることは滅多にありませんでしたが、残念ながら私がそれを受け継ぐことはできなかったようです。

 でも、庭園の門が開いてみると、雨の中で紅葉した木々が鮮やかに輝いているではありませんか!! わたしたちがこの茶室をお稽古でお借りするようになって八年目になりますが、ここまで見事な紅葉は初めて目にしました。

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 流水会の皆様の中にはお茶会に参加すること自体が初めてという方も多く、お茶会というのはどんな準備をして、何が行われるのかもわからないまま当日を迎えたので相当戸惑われたのではないかと思いますが、茶室の準備に、またお運びやお点前に、皆様とてもよく頑張ってくださいました。

 今回は一席あたり八名程度のお客様に入っていただくため、十畳と八畳の二つの和室の間にある襖を外して十八畳の広間として利用し密にならないようにしました。できるだけお客様の召し上がるお茶やお菓子に水屋の者が手を触れずに済ませられるような工夫もしました。

 お客様の多くは以前流水会に何らかの形で関わられた方が中心で、久しぶりにお越しくださった皆様に一服を差し上げることができたのは何よりの喜びでした。

 お茶会のしつらえやお道具などはその日にいらっしゃったお客様だけにお見せするというのが茶道のおもてなしの在り方ですので、このブログで当日の茶室内の様子を写真でご紹介することはできません。
「何でもすぐに写真を撮って共有する」という現代の風潮とはまったく異なる考え方もあるのだということをご理解いただければと思います。

 当日の何よりの 「御馳走」となった、お庭の紅葉の写真だけご紹介させていただきます。

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7月の抽選会とかるがも茶席

 7月1回目のお稽古の翌日、7日には9月分の利用者抽選会がありました。

 流水会のお稽古で使っている目白庭園・赤鳥庵は公共施設ですので利用希望日が予約できるかどうかはこの抽選会で決まります。 今回抽選に参加したのは22名、思ったほど多くはありませんでしたが、土日祝日にお茶会での利用のために予約される方が増えてきました。

 私の抽選番号は15番で順番としてはあまり良い方ではありませんでしたが、水曜日を予約するライバルがほとんどいらっしゃらなかったので、スムーズに二回分を予約することができてほっとしました。

 さて、いつもなら抽選が終わるとお庭を一巡りして帰るのですが、この日は流水会でお稽古しているKさんと二人で「かるがも茶席」に参加しました。

  かるがも茶席というのは豊島区の茶道華道文化連盟所属の先生方によるこじんまりとしたお茶会です。様々な流儀の先生方がお茶会を開かれますが、ちょうど7月は私たちと同じ裏千家流の先生が担当されるということで、ちょっとのぞいてみようかということになりました。

 ちょうど7月7日でしたのでテーマは七夕。お点前は平茶碗を使っての葉蓋でした。この時期の茶会だけにお菓子はプラスチックのケースに入れたまま懐紙に載せて出され、お盆の上から客が自分の分を取る形式でした。お茶の方も同様です。

 私が一番驚いたのはお点前をされた男性が中国の方であるとご紹介があったことでした。よほど日本文化にご興味をお持ちの方なのでしょう。着物に袴をつけての立ち座りも見事でした。

 席主の先生のお話しによると、かるがも茶席も以前は一席で40名近いお客様を入れていたそうですが、コロナなのでその半分程度になったとのこと。ゆとりのあるお席と心尽くしのおもてなしがとても心地よく感じられました。

 かるがも茶席は参加費がお一人800円ととてもリーズナブルなので、また機会があれば流水会の皆さんをお誘いしてみたいと思います。

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  お茶会の写真はありません。お客としてお茶会に参加する際は「茶道具や床の間の写真を撮らない」のがマナーです。自分の前に出されたお茶やお菓子も写真を撮るのはマナー違反です。どんなお茶会だったかはしっかりと「目と心に焼き付ける」もの。お茶を習っている方はぜひ覚えておいてくださいね。
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