早くも3月となり、暖かい日も増えてきました。前日からの雨は朝には上がって今日もお稽古日和です。

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 本日のお稽古科目は貴人点と貴人清次です。桃の節句の月でもありますので、お客様役の方々にはお雛様ならぬお姫様役をしていただこうというわけです。お稽古では普段使っていない座布団が敷かれているところが身分の高い方(貴人)がお座りなる席、本日のお姫様席です。

 身分制度のない現代では貴人という概念が理解しにくいのですが、これは「生まれつき身分の高い方」のこと、現代ですと天皇陛下をはじめとする皇族の方々、あるいは外国の王室の方々などに相当します。

 貴人点は貴人様にお茶を差し上げるときのお点前で「貴人茶碗」と呼ばれる台付きのお茶碗を用います。貴人点には濃茶と薄茶がありますが、この日は久しぶりの貴人点ということもあり、薄茶を中心にお稽古致しました。

 これに対して、貴人清次は貴人様がお供を連れていらした際に行う点前で、貴人用の茶碗とお供用の茶碗、二つの茶碗を使います。どちらの茶碗にも茶巾と茶筅を仕組みますので、茶巾も2枚、茶筅も2本使います。加えて炉の点前ではお供用の茶巾を置くために「千鳥板」を使います。

 こちらも濃茶と薄茶両方の点前があります。使うお道具の数から考えても貴人清次点前は貴人点より複雑ですし、時間もかかります。この点前は初級の許状をお持ちの方なら誰でも習えることになっていますが、今回は中級以上の皆様に限り貴人清次のお稽古をしていただきました。

 私の記憶では流水会ではこの貴人清次のお稽古はこれまであまりしておりませんでした。一日に来られる方の人数が多くて時間がかかりすぎるというのがその理由です。この日はたまたま何人かの方がお休みで、少し時間に余裕があったことは幸いでした。

 が、やはり長い間この点前をしていなかったせいでしょうか、貴人茶碗の扱い、千鳥板の扱いをすっかり忘れてしまわれた方が多く、私もこの点前のお稽古をあまりして来なかったことを大いに反省いたしました。

 そして、この日の夜事件が起きました。最後にお稽古に来られたMさんに貴人清次の薄茶点前をしていただこうと準備をお願いしたところ、千鳥板が水屋に見当たりません。どこに消えたのでしょうか。

 これはもしかすると、、、

 Mさんの前に貴人清次のお稽古をされたAさんが、懐中に千鳥板を入れたまま持ち帰ってしまったに違いありません。お点前が終わった時に懐中にあるものを取り出すのを忘れる、というのはとてもよくありがちなミスです。Aさんはこの日が初めての貴人清次でしたので、注意するのを忘れた私の責任です。

 Mさんには、急遽厚紙を切り抜いて作った「即席の千鳥板」でお点前していただきました。(その後Aさんに連絡が取れて、彼女が千鳥板を持っていることが確認できましたので、次回のお稽古の日に持ってきていただくことになりました)

 さて、最後は恒例のお庭の様子です。梅は終わりましたが庭園では黄色い花が咲き出しました。まずこちらは山茱萸(サンシュユ)、茶花にも使われる花です。

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 次の花は黄梅(オウバイ)、黄色い梅と書きますが、梅ではなくジャスミンの仲間です。

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 赤鳥庵裏の芝生広場では寒緋桜(カンヒザクラ)が満開を迎えています。原産地は中国南部と台湾、元々暖かい地域の植物です。名前にサクラと付きますが私たちのよく知る桜のイメージとはちょっと異なりますね。

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 目白庭園のシンボルツリーでもある枝垂れ桜はまだ写真のような姿でした。今月のお稽古で咲いている姿は見られるでしょうか。

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