10月二回目のお稽古の日は曇り空、ようやく少し気温も下がって来て袷の着物が着られる様になりました。赤鳥庵の前の木々も葉を落とし出して以前より空が見える様になって来ました。

お稽古はこの日も中置です。前回のお稽古では全員小板でお点前をしていただきましたが、この日は二つの点前座のうちの一つに五行棚を据えました。
五行棚は裏千家十一代のお家元、玄々斎が考案された一重棚で、棚の中に風炉と釜がすっぽりと収まる中置の時期だけに用いられるお棚です。普通小棚で点前をする際は地板に水指を置きますが、五行棚には水指を置くスペースはありませんので小板の中置の時と同様に細水指を運び出してお点前をします。
実はこの五行棚、地板の大きさが大板と同じなのです。ですから蓋置と柄杓を置く位置は大板の時と同じく地板の上になります。
また、濃茶の時は天板左手前角に仕覆を置くことができますので、小板の時の様に勝手付側が混雑したりはしません。その点ではかなりお点前はしやすいのですが、ちょっと位置決めが甘いと今度は柄杓を置くときに茶杓に手が当たったりします。
中置で点前をする時は小板であれ、五行棚であれ、「道具を正しい位置に置く」ことができないと点前に支障が出ますので、その点を注意しながらお稽古を致しました。
五行棚では点前の最後に柄杓と蓋置をかざることができます。濃茶の時は天板に棗がありますので柄杓はその左側にまっすぐ引くのですが、薄茶の時は少し飾り方が変わります。濃茶点前だけしかご覧にならなかった方は、薄茶の時はどうなるのかぜひ考えてみてください。
この日の午後はもう一つ、お茶会のお稽古もしました。今月末に青年部のお茶席でお点前をすることになった方がありましたので、常据(じょうずえ、中置ではないいつもの風炉の位置)に渚棚を置いての薄茶点前です。
お茶会の場合は主茶碗の他に替え茶碗、しまい付け様の茶碗と合計三碗を使いますので、普段のお稽古とはやや勝手が違うところがあります。何よりいつもお稽古している茶室とは別の場所で、知らないお客様の視線を浴びてお点前しますから緊張感もあります。
ですから、以前にお稽古したことのある点前であっても、やはり本番前にしっかり点前をして確認することはとても大切です。
この日は見学者の方もなく、お休みの方が何人かありましたので夜は少し早めにお稽古を終えました。夕方から降り出した雨も止み、無事に家路につきました。
最後に恒例のお庭の様子をご紹介しておきます。
赤鳥庵の前では次々とホトトギスが咲き出しています。これからが見頃です。

この緑色の実はマンリョウです。赤く色づく頃には冬がやってきます。

池の向こう側で見られる白萩です。

ススキの穂の向こうに赤鳥庵が見えます、でも赤鳥庵の中からはこのススキは見えません


お稽古はこの日も中置です。前回のお稽古では全員小板でお点前をしていただきましたが、この日は二つの点前座のうちの一つに五行棚を据えました。
五行棚は裏千家十一代のお家元、玄々斎が考案された一重棚で、棚の中に風炉と釜がすっぽりと収まる中置の時期だけに用いられるお棚です。普通小棚で点前をする際は地板に水指を置きますが、五行棚には水指を置くスペースはありませんので小板の中置の時と同様に細水指を運び出してお点前をします。
実はこの五行棚、地板の大きさが大板と同じなのです。ですから蓋置と柄杓を置く位置は大板の時と同じく地板の上になります。
また、濃茶の時は天板左手前角に仕覆を置くことができますので、小板の時の様に勝手付側が混雑したりはしません。その点ではかなりお点前はしやすいのですが、ちょっと位置決めが甘いと今度は柄杓を置くときに茶杓に手が当たったりします。
中置で点前をする時は小板であれ、五行棚であれ、「道具を正しい位置に置く」ことができないと点前に支障が出ますので、その点を注意しながらお稽古を致しました。
五行棚では点前の最後に柄杓と蓋置をかざることができます。濃茶の時は天板に棗がありますので柄杓はその左側にまっすぐ引くのですが、薄茶の時は少し飾り方が変わります。濃茶点前だけしかご覧にならなかった方は、薄茶の時はどうなるのかぜひ考えてみてください。
この日の午後はもう一つ、お茶会のお稽古もしました。今月末に青年部のお茶席でお点前をすることになった方がありましたので、常据(じょうずえ、中置ではないいつもの風炉の位置)に渚棚を置いての薄茶点前です。
お茶会の場合は主茶碗の他に替え茶碗、しまい付け様の茶碗と合計三碗を使いますので、普段のお稽古とはやや勝手が違うところがあります。何よりいつもお稽古している茶室とは別の場所で、知らないお客様の視線を浴びてお点前しますから緊張感もあります。
ですから、以前にお稽古したことのある点前であっても、やはり本番前にしっかり点前をして確認することはとても大切です。
この日は見学者の方もなく、お休みの方が何人かありましたので夜は少し早めにお稽古を終えました。夕方から降り出した雨も止み、無事に家路につきました。
最後に恒例のお庭の様子をご紹介しておきます。
赤鳥庵の前では次々とホトトギスが咲き出しています。これからが見頃です。

この緑色の実はマンリョウです。赤く色づく頃には冬がやってきます。

池の向こう側で見られる白萩です。

ススキの穂の向こうに赤鳥庵が見えます、でも赤鳥庵の中からはこのススキは見えません









