8月にはお茶の稽古をお休みにする先生もいらっしゃると聞きます。昔は冷房のない茶室も多かったそうですから、そういうお部屋でお稽古するのはさぞや大変だったでしょう。
今年は昨年に引き続き猛暑を超えた酷暑の夏ですが、幸い赤鳥庵は冷暖房完備の茶室です。とはいえやはり釜の前に座って点前をするには暑いので、盛夏の時期には茶箱の点前をお稽古します。
私たちの学ぶ裏千家流には現在6種類の茶箱点前があります。この日はその中から卯の花、花、雪の点前をお稽古しました。
卯の花は別名「茶箱の平点前」というくらいで、茶箱を習う方がまず最初に取り組む点前です。この点前では棗や茶杓、茶筅、茶巾などを置いておく台としてお盆を使い、茶碗は茶箱の蓋の上で点てます。
一年ぶりなので皆様すっかり忘れてしまったのでは、と心配しておりましたが、不思議なものです点前座に座って茶箱を目にすると、スイッチが入るように茶箱点前の動きを思い出された方も多かったようでした。
花点前と雪点前では棗、茶杓、茶碗がそれぞれ仕覆に入っています。茶道具を仕覆から出す、最後にまた仕覆に戻す、という手続きが加わる分、卯の花より複雑になります。 花点前ではお盆を使いますが、卯の花とは違ってお盆の上でお茶を点てます。雪点前では茶箱に掛合という一種の中蓋を付け、その掛合の上でお茶を点てます。
茶箱点前は一つの点前だけをお稽古していても中々手順が覚えられません。複数の茶箱点前をお稽古するようになると初めて「共通のルール」「点前の種類による違い」が見えてきます。地道にお稽古を続けているとある日突然視界が開けてきますので、どうか諦めずにお稽古していただければと思います。
さて、この日は午前中と午後の早い時間にお稽古に来られる方が多く、夜はAさんお一人だけでした。お稽古中に遠くで雷の鳴る音が聞こえてきたので、少し嫌な予感がしたのですが、Aさんが二回目の卯の花点前をする頃には稲妻が光り雨が降り出しました。
そして稽古を終えて片付けを済ませた頃にはバケツをひっくり返したような大雨、帰るに帰れなくなってしまったのです。小一時間ほど赤鳥庵で雨宿りをしていたでしょうか。そろそろ最終退出時刻が迫ってきた頃、何とかタクシーを呼ぶことに成功して帰路についたのでした。
最後に、この日の朝撮影しておいたお庭の様子もご紹介しておきます。
百日紅(サルスベリ)の花、よく咲いていますね。
暑い日差しの下で頑張っている河原撫子です。
池には久しぶりにカルガモの姿が見えました。来年はぜひここで子育てを再開してほしいものです。
今年は昨年に引き続き猛暑を超えた酷暑の夏ですが、幸い赤鳥庵は冷暖房完備の茶室です。とはいえやはり釜の前に座って点前をするには暑いので、盛夏の時期には茶箱の点前をお稽古します。
私たちの学ぶ裏千家流には現在6種類の茶箱点前があります。この日はその中から卯の花、花、雪の点前をお稽古しました。
卯の花は別名「茶箱の平点前」というくらいで、茶箱を習う方がまず最初に取り組む点前です。この点前では棗や茶杓、茶筅、茶巾などを置いておく台としてお盆を使い、茶碗は茶箱の蓋の上で点てます。
一年ぶりなので皆様すっかり忘れてしまったのでは、と心配しておりましたが、不思議なものです点前座に座って茶箱を目にすると、スイッチが入るように茶箱点前の動きを思い出された方も多かったようでした。
花点前と雪点前では棗、茶杓、茶碗がそれぞれ仕覆に入っています。茶道具を仕覆から出す、最後にまた仕覆に戻す、という手続きが加わる分、卯の花より複雑になります。 花点前ではお盆を使いますが、卯の花とは違ってお盆の上でお茶を点てます。雪点前では茶箱に掛合という一種の中蓋を付け、その掛合の上でお茶を点てます。
茶箱点前は一つの点前だけをお稽古していても中々手順が覚えられません。複数の茶箱点前をお稽古するようになると初めて「共通のルール」「点前の種類による違い」が見えてきます。地道にお稽古を続けているとある日突然視界が開けてきますので、どうか諦めずにお稽古していただければと思います。
さて、この日は午前中と午後の早い時間にお稽古に来られる方が多く、夜はAさんお一人だけでした。お稽古中に遠くで雷の鳴る音が聞こえてきたので、少し嫌な予感がしたのですが、Aさんが二回目の卯の花点前をする頃には稲妻が光り雨が降り出しました。
そして稽古を終えて片付けを済ませた頃にはバケツをひっくり返したような大雨、帰るに帰れなくなってしまったのです。小一時間ほど赤鳥庵で雨宿りをしていたでしょうか。そろそろ最終退出時刻が迫ってきた頃、何とかタクシーを呼ぶことに成功して帰路についたのでした。
最後に、この日の朝撮影しておいたお庭の様子もご紹介しておきます。
百日紅(サルスベリ)の花、よく咲いていますね。
暑い日差しの下で頑張っている河原撫子です。
池には久しぶりにカルガモの姿が見えました。来年はぜひここで子育てを再開してほしいものです。