流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

2024年11月

今後の稽古予定、
6月18日(水)
7月9日(水)、7月16日(水)
8月6日(水)、8月20日(水)
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11月13日のお稽古ー小習と唐物

 11月13日は流水会の11月二回目のお稽古日でした。

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 11月になると茶室の床の間には椿の花が登場するのですが、今年は気温が高かったせいで、まもなく11月も半ばになろうとしているのに全く椿が咲いていません。そこでこの日の茶花には早咲きのサザンカと、黄色く色づいた榎の葉を入れました。

 さて、お稽古から大勢の皆様がお見えになりました。前回お休みだった方は薄茶平点前、前回薄茶をなさった方は濃茶平点前、前回濃茶をなさった方は貴人点または唐物です。

 また、来月青年部のお茶会がありますので、そこで点前や半東をなさる方々はそのお稽古をしました。御園棚の立礼の席をお手伝いするという方がいらしたので、そのお稽古もしました。御園棚の代わりに長机を重ねて、上に風炉と釜を置いてのお稽古ですが、私自身も昔師匠からこうやって教わりました。

 流水会のお稽古は午前中から夜まで続きます。この日は毎回夜にお稽古に来られている方々に中級の許状をお渡ししました。

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 途中で立礼のセッティングをしたり、夜は夜で掛け軸を利休様の像に掛け替えたり、いつもよりも細々とした支度や片付けが多かったせいでしょうか。帰る頃にはヘトヘトになってしまいました。

 慌ただしい一日だったこともあり、お庭の写真を撮るのが夕方になってしまいました。夕暮れどきの赤鳥庵や目白庭園は朝とはまた雰囲気も違って見えます。

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 少し暗くなったお庭では真っ赤な千両の実が目を惹きました。

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 こちらの写真の手前に写っている何やら丸い物体は15日から始まる夜間ライトアップで使われる物のようです。
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 実はこの日の夜、お庭ではライトアップの試験点灯が行われていて、私たちもしの様子を見ることが出来ました。もっとも肝心の紅葉の方はまだまだではあるのですが。今年の紅葉は十二月になってから見頃でしょう。

 次回のお稽古は約一ヶ月後、紅葉に期待したいと思います。

 

11月の抽選会

 11月7日は赤鳥庵の1月分の利用者抽選会でした。例年、1月は初釜狙いのお茶人さんが多いのですが、今回の参加者は34名。かなり多めです。

 いつものように抽選箱から札を引いて1番の人から順に予約していきます。今回は1番の方、2番の方が立て続けに日曜日を予約されました。予約の際には利用目的を伝えるのですが、この日はほとんどの方が「お茶会」、しかも二つの和室を午前午後と続けて借りる方が多かったです。

 狙っていた日が他の方に取られてしまうと、自分の番が来る前に申し込みを諦めて帰る人が出始めます。今回は途中で帰った方も多くいらっしゃいました。

 私の番号は10番代でしたので、予約状況を示すホワイトボードが埋まっていく状況を固唾を呑んで見守っておりましたが、何とか希望していた日曜日が予約できました! これで来年一月も赤鳥庵で新年の集まりができます。本当にラッキーでした。

 お稽古の日程も無事に二回分確保できてほっと一安心です。来年度中くらいには予約もくじ引きではなくインターネット予約に変わる予定だそうなので、この抽選会に私が参加するのもあと数回なのかもしれませんね。

  さて、この日は朝からお天気も良かったので、お庭を散策してみました。赤鳥庵前のホトトギスの花はまだ見頃が続いていました。

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 真っ赤な実をつけていたこちらは千両ですね。

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   よく似た名前の万両の方は、まだ実が緑色でした。これから徐々に赤く色づいていくのでしょう。

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  庭園には椿の木も多いのですが、まだ蕾は固く花が咲くまでしばらくかかりそうですね。
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11月6日のお稽古ー炉の平点前、平花月之式

 11月になりました。今年も昨年に続いて気温の高い日が十月まで続いた影響なのか、木々の葉はまだ青々としています。
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 茶道の世界では11月になると炉を開いて畳よりも低い場所に釜を据えてお点前をするようになります。炉を開くことを「炉開き」といい、茶人は茶会を開いて炉開きを祝います。流水会ではそこまで特別なイベントは致しませんが、お稽古の時に炉開きの菓子である「亥の子餅」を頂きました。

 亥の子餅は桜餅や柏餅ほど一般的な知名度はありませんが、茶道に世界ではとてもポピュラーです。 昔、宮中では旧暦の亥の月亥の日に猪の子(ウリ坊)をかたどった餅を食べる玄猪(げんちょ)という風習がありました。猪が多産であることからこれにあやかって子孫繁栄を祈願したそうです。 

  また、陰陽五行説では亥は水の卦にあたることから、亥の月亥の日に火を使い始めると火事にならないと言われてきました。そこでこの日に炉開きを行い、亥の子餅を食するということになったそうです。

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 この亥の子餅は九段の宝来屋本店で購入しました。胡麻の風味が香ばしく流水会の皆様にも好評でした(写真は稽古の日の朝に自宅で撮影したものです)

  お稽古の方は半年ぶりの炉ということで、薄茶の平点前を中心に行いました。午前中は人数が多かったので、平花月之式をやりました。五人ひと組で行う集団稽古です。これまでにも何度か花月のお稽古はしてきましたので大丈夫だろうと思っていたのですが、皆さま足運びに苦労されていました。

 午後と夜間は第二和室のみでのお稽古でしたので、薄茶と濃茶の稽古をしました。

 お隣の第一和室も私たちと同じ裏千家茶道を学ぶグループが利用されていて、花月の稽古らしき声が聴こえてきました。今の時期、お稽古することは皆一緒ですね。

 さて、お庭の様子も簡単にご紹介しておきます。

 
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  木々の葉はまだ紅葉、黄葉という感じではありません。色が変わるというより、枝の先からか
枯れてきたような感じにも見えます。

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  例年通りならそろそろ真っ赤になっているはずのドウダンツツジもまだこんな具合でした。 来週もお稽古がありますが、果たしてどうなっていることやら。
 

10月30日のお稽古ー竹台子平点前、行之行

 10月30日は竹台子を使った特別稽古を致しました。朝はあいにくの雨です。

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 台子は茶道で使う棚類の中では最も大きなものです。竹台子は地板と天板が木地、四本の柱が竹で作られている台子です。

 私たちが学んでいる裏千家流の茶道では、この棚は主に「行之行」という上級の点前をする時に使いますが、同じ台子を使って薄茶、濃茶の平点前をすることもできます。

 この日は薄茶平点前、濃茶平点前、行之行という三種類のお点前のうちのいずれか一つを7名の皆さまにお稽古していただきました。

 台子にはあらかじめ建水、蓋置、柄杓など他の点前では点前開始後に茶碗に続けて水屋から運び出すことになっている茶道具類があらかじめ棚の上に配置してあります。建水は台子から畳に下ろして使うのですが、問題は柄杓です。

  柄杓は柄杓立て(杓立)の中に飾り火箸と共に立てられて入っており、台子を使う点前では必ずこの火箸と柄杓の出し入れがあるのですが、慣れないうちはこれがなかなか難しく感じられると思います。

  火箸独特の扱い方や、いつ出し入れをするか、柄杓の出し方、出すタイミングなどは実際に台子で点前をしてみないことにはなかなかわからない部分でもあります。平点前をなさった方にはこれらの扱い方と、濃茶薄茶の違いにポイントを置いてお稽古しました。

 行之行のではさらに茶入、茶碗、茶杓、蓋置、水指の蓋や水次なども平点前の時とは扱いが異なる部分が多々あります。

 私の個人的な意見では行之行という点前は現在裏千家流で習えるお点前の中では最も手順を覚えるのが大変な点前ではないかと思います。三人の方がこの点前のお稽古をされましたが、皆さん本当によく頑張って下さいました。

 さて、恒例のお庭の様子です。

 秋明菊がようやく咲きましたが、雨のせいなのか地面に倒れてかわいそうな姿に。

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 雨に濡れた紫式部(コムラサキ)の実

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 こちらはお茶の木の花です。

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  お茶の木(チャノキ)は椿やサザンカの近縁なので花の雰囲気もどことなく似ていますね。

 次回のお稽古は11月、いよいよ炉の季節の始まりです。
 
 
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