流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

2024年07月

今後の稽古予定、
4月9日(水)、4月23日(水)
5月7日(水)、5月21日(水)
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7月17日のお稽古ー葉蓋、立礼

 このところすっきりしないお天気が続いています。この日も空は梅雨空でした。カルガモのいない池は例年よりずっと静かでしたが、午後には気温も上がって夕方には蝉の声も聞こえてきました。

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 お稽古は前回から夏のお点前に入っています。今週は葉蓋です。葉蓋は裏千家十一代のお家元である玄々斎が考案された点前で、水指の蓋の代わりに植物の葉を使います。玄々斎は七夕の茶会の趣向として梶の葉を用いられましたが、蓋代わりに使える大きめの葉であれば他の植物の葉を使うこともできます。

 一般的には桐の葉、サトイモの葉などがよく使われたりします。いくら葉が大きくてもヤツデやアジサイの葉など、毒になる可能性のある植物は使わない、というのが葉蓋の約束事です。

 毎年この時期になりますと、葉蓋の稽古に使う葉をどうやって調達しようかと悩むのですが、今年は桑の葉、蕗の葉、アカメガシワの葉を用意することができました。桑は梶と近縁で切れ込みのある形です。蕗は葉が大きいのと草なので採取が楽です。アカメガシワは雑木ですが、昔からその葉は食べ物を盛るのに使われていたという植物です。

 葉を使うこと自体が物珍しいこともあったのでしょうか、この日は皆さま進んで葉蓋の点前にチャレンジしてくださいましたので、葉を沢山用意した甲斐がありました。

  この日はもう一つ、御園棚の立礼のお稽古も致しました。御園棚は裏千家十四代の無限斎が好まれたもので、棚とはいってもテーブルのような形のものです。

 「転んで足を怪我して正座ができないので今日は見学します」という方がありましたので、急遽、椅子に座ったままでお稽古ができるよう、長机を重ねて高さを調整し、風炉、釜、水指を上に置いて御園棚代わりとし、丸椅子に座ってお点前をしていただきました。

 流水会で立礼の稽古は滅多にしませんので、思った以上に皆様の注目を集めてしまいましたので、他の方にもこの即席立礼棚でのお稽古をしていただきました。この点前は風炉薄茶平点前のちょっとした応用ですが、蓋置の位置が畳の時とは違います。

 初心者の方にも一度は経験していただきたいので、機会を見てまたやってみたいと思います。

 最後は恒例のお庭の様子です。

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 まだ咲き残っていたシモツケの花です。意外に花の期間が長いですね。

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 こちらは正門の方から池の方に降りていく小道。
 実はちょうど庭園で大きな咳をしている人がいたので、この日は奥の方まで行かずにそそくさと引き返したのでした。

 この夏もさまざまな感染症が流行しているようです。皆様もお身体に気をつけてお過ごしください。
 

7月10日のお稽古ー名水点と洗い茶巾

 連日晴れて最高気温35度の日が続いています。梅雨の中休みにしては長いと思っていたのですがこの日はようやく少し曇って暑さもほんの少し和らいできました。

 7月になりましたのでお稽古は夏のお点前、名水点と洗い茶巾を致しました。

 名水点は茶の湯に適しているという名高い名水を使う、そんな時に行われる濃茶点前で、釣瓶水指にしめ縄を付けたものを使います。
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 客からお水を請われると濃茶の前にお水だけを茶碗に入れて客に出します。その後は普通に濃茶の平点前をいたします。点前としてはさほど難しくはありません。この点前で肝心なのは、点前を始めるまでの準備です。

 早朝まだ暗いうちに水を汲んでくる、水指に縄を張って奉書で作った紙垂をつける。ここまでできればもう9割がた出来たも同然です。私も師匠からは懐紙を切って紙垂を作るやり方を教わりました。お茶のお稽古というのは薄茶を点てたり、濃茶を練ったりするだけではなく、実に多様な事柄を学べるのが面白いところです。

 薄茶は洗い茶巾をしました。水を張った平茶碗に茶巾を流すように入れて持ち出し、これを客の前で絞って畳むこの点前の手続きは裏千家十三代の圓能斎が定めたと言われていますが、利休時代の茶会記にも「洗茶巾」という記述があるそうですので、古くから行われているのでしょう。

 見た目には大変涼しげなお点前ですが、お稽古するのは毎年今頃だけなので、お茶を点てるのに苦労する方もいらっしゃいました。平茶碗の扱い、洗い茶巾の点前は引き続き来週もお稽古したいと思います。

 さて、この日のお稽古中に起きたハプニングですが、何と小鳥が窓ガラスに激突しました。ガラス窓の揺れる音がして、また地震?と振り返ると羽をバタバタする鳥の姿が一瞬だけ見えました。

 鳥も暑さのせいでちょっとぼーっとしていたのでしょうね。 

   人間も気温が高すぎると頭がぼーっとしてしまいますが、幸いにもお茶室の中は冷房がよく効いていますので、釜の前で点前をする時以外は涼しく過ごせます。ありがたいことです。

 さて、この日のお庭の様子も少しだけご紹介します。

 河原撫子が沢山咲いています。ここは滝の少し手前、茶室とは池を挟んで反対側です。
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  萩の花もちらほら見えるようになりました。
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 前回ご紹介したマンリョウの花も随分開いてきたようです。
 
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 次回のお稽古は来週17日です。
 

7月の抽選会

7月5日は赤鳥庵の9月分の利用者抽選会でした。まだ梅雨の最中だというのにこの日の目白の予想最高気温は35度!幸い抽選会の行われたお部屋は冷房がよく効いて逆に少し寒いくらいで持参したカーディガンを着込んで抽選に臨みました。

 参加者は30名ほど、9月は祝日がありますのでもう少し多いかなと予想していたのですが、それほど多くはありません。一時期に比べると撮影目的の方が減り、茶道での利用者は少し増えてきたかな、という感じでした。

 私も珍しく若い番号札を引いて、無事二回のお稽古と、一回の特別稽古の日程が確保できました。

 抽選を待つ間の雑談で今年はカルガモがいないね、というのが話題にのぼりました。毎年庭園の池ではカルガモが子育てをして可愛い雛たちの姿や成長していく様子を楽しみにしていましたが、今年はなんだか池がガランとして寂しい限りです。

 でも、外に出てみると池には沢山のトンボが飛んでいました。この日もアゲハチョウを見かけましたよ。
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 ちょうど庭園ではマンリョウの花が咲き始めていました。マンリョウは冬に真っ赤な実を付けますが、花を見たことがある方は少ないかもしれませんね。
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 裏の芝生広場も養生が終わり、また入れるようになりました。秋になったら一度くらいここで野点をしてみたいと思っていますが、どうでしょうか?
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  来週のお稽古ではそろそろ夏のお点前を始めます。平茶碗の季節到来です。
 
ギャラリー
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