流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

2024年04月

今後の稽古予定、
1月15日(水)、1月22日(水)
2月5日(水)、2月19日(水)
3月5日(水)、3月19日(水)
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4月24日のお稽古ー唐物、平点前

 4月最後のお稽古日はあいにくの雨模様でしたが、赤鳥庵の前は石楠花の花がちょうど満開で私たちを迎えてくれました。

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 炉のお稽古もいよいよ最後です。この日は小習のお稽古だけにしようかと思っていましたが、今月から唐物のお稽古を始めた方がお二人いらっしゃったので唐物の準備もしました。

 この日はお部屋が一部屋しか借りられなかったので点前座もひとつだけ。早く来られた方から順番にそれぞれの進捗に応じて唐物、濃茶平点前、薄茶平点前のお稽古を致しました。

 お茶のお稽古では点前だけでなく客としてのふるまい方もお稽古します。各自がが点前を一回、客を一回というのが原則で、客の時には上生菓子をひとつ召し上がっていただいています。

 この日は急なお休みの方があり、午後に時間の余裕ができたので、3名のお客様に薄茶を点てて、最後に自服(自分で点てたお茶を自分が飲む)するというお稽古をしてみました。

 実はこういう場合に備えてニ種類ほど干菓子も用意しているのですが、この日は金沢旅行のお土産にFさんが買ってきてくださった「紙ふうせん」というお菓子を使いました。丸い最中皮の中にゼリーが入っているなかなかユニークなお菓子です。

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 写真のように本当にまん丸い毱のような形で、皿に乗せるところころと転がってしまって扱いに苦労しましたが、こういう時はやはりお菓子の見えない部分をプチっと潰して安定させてあげた方がいいですね。

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 皆様には「旅行に行ったら何かおみやげにお菓子を買ってきてください」とお願いしていますが、そのおかげで珍しいお菓子を頂くことができます。これもまたお茶のお稽古の楽しみのひとつでと言えるでしょう。

 皆さまがようやく炉に慣れてきた頃ではあるのですが、これでまた秋まで炉とはお別れです。
 
  最後は恒例のお庭の様子です。木々が芽吹いて雨に濡れた緑が実に色あざやかです。

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 ツツジも一気に花を咲かせていました。

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 そして、ようやく池に鯉が戻ってきました。池のメンテナンスも終わったようで一安心です。水面にはカルガモの姿も見えます。つがいのようですね。今年もこの池で子育てをするのでしょうか。

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4月17日のお稽古ー行之行、台子平点前など

 桜の季節が終わりましたが、この日は門をくぐると青い梅の実が迎えてくれました。
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 四月二回目のお稽古は竹台子を使いました。上級の許状をお持ちの方々には久しぶりの行之行です。行之行は初歩の平点前、中級の唐物、台天目、盆点を経て初めて 習うことができるお点前で、内容は公開されていません。

 行之行は時間のかかる点前なので希望者全員が点前ができるか心配しましたが、なんとかできました。流水会に入会してお茶を始めた方の中からも行之行をお稽古される方が出てきたのは喜ばしいことです。

 同じ台子と道具を使って小習(薄茶平点前、濃茶平点前)のお稽古をされた方もありました。台子で平点前をする機会は少ないので皆さま火箸の扱いに苦労されていました。

 せっかく台子を出しましたので今回はお菓子もきんとんを使いました。茶席で出される上生菓子にもいろいろな種類があります。練り切り、こなし、薯蕷饅頭、 きんとん、餅菓子、葛菓子などなど。きんとんは丸めた餡を芯にして周囲にそぼろ状の練り切りや餡を付けたものです。

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 写真のお菓子は黄色いきんとんに羊羹を葉の形にくり抜いたものが飾ってあります。お菓子屋さんでは「山吹」という名前で売っていたのですが、皆さまに「このお菓子の名前は何でしょう?」とお尋ねすると多くの方は「うーん、菜の花ですか?」とお答えになられてびっくりしました。

 私が子供の頃は山吹はとてもありふれた花で、ちょうど今頃はあちこちのお庭や公園で見かけたものでしたが最近は見かける機会が減っているのかもしれません。

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 江戸城の建設で有名な大田道灌が雨に降られてある家で蓑を借りようとしたところ黙って女性から山吹の枝を差し出されたというエピソードをご存じでしょうか。

 七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき

という有名な和歌になぞらえて「貧さゆえお貸しできるような蓑はありません 」と断わられたのですが、道灌は意味が分からず怒って帰ったのでした。のちにその意味を知り、無学を恥じて和歌の勉強をするようになったといいます。

 この歌からもわかるように山吹には実がなりません。

 また、時代劇では小判の黄金色を「山吹色」と表現したりします。山吹は日本では長らく「黄色い花」の代表選手であったということもぜひ覚えておいていただきたいです。

  さて、最後に今日もお庭の様子をご紹介しておきましょう。

 赤鳥庵の前にはエビネラン、ニリンソウが咲いていました。どちらも楚々とした趣があり茶花にも使われます。

 
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 気がつけば池の周りも新緑が眩しくツツジも咲き始めています。

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 四月はあと一回お稽古があります。 お庭の様子はどうなっているでしょうか。楽しみです。
 

4月3日のお稽古ー唐物など

 流水会の4月最初のお稽古日はあいにくの雨模様でした。
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 この日のお稽古は午後からでした。いつもは午前中から稽古をしていますが、茶室の予約は抽選がありますので思うように取れない日もあります。

 13時からの稽古と皆様にお伝えしたところ、お稽古の準備があるだろうからと一時間も前に茶室に来られたという方がありました。残念ながら入室が可能になるのは13時からなので早く来ていただいても入れません。自分はわかっていることも、人に伝えるときは原則をきちんとお伝えすべきだと反省しました。

  さて、お稽古の方はいつも通りその方の進捗に応じた科目を致しました。入会されたばかりの方は割り稽古と言ってお辞儀の仕方や襖の開け閉め、畳の歩き方などから。そして、薄茶の点前、濃茶の点前が一通りできるようになるようになると、唐物の稽古に入ります。

 この日は初めて唐物に挑戦された方がお二人いらっしゃいました。濃茶の平点前の時とは使う茶道具も違いますし、帛紗の捌き方や手順、茶道具を奥く位置などにも違いがあります。まだ難しいかしらと案じておりましたが、お二人とも新しい点前に目を輝かせて意欲的に取り組んでくださいました。

 唐物から上のお点前は、それまでのお点前よりやることが多く時間もかかりますが、やり終えた時の達成感はこれまで以上に大きいと思います。点前を覚える最短の道はまずお稽古を休まずに続けること、そして他の人の点前をよく見ることです。

 お時間の取れる方は是非、自分以外の人のお点前する様子をぜひ見ていってください。どんなお点前であれ、それをじっくり見ることは学びに繋がるということをぜひ意識していただきたいと思います。

 それでは恒例の庭園の様子もお伝えしましょう。待ちに待った枝垂れ桜がようやく咲きました。お天気が雨だったのが残念ですが、今年も見事です。
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 花海棠(ハナカイドウ)も咲き始めました。花の色は桜より濃いめで、下向きに垂れ下がるように花が咲きます。とても愛らしい花ですね。

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 こちらはシャガ。初夏の花のイメージですが四月に入った途端庭園のあちらこちらで花を見かけました。

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 次回の稽古は17日です。お稽古は10時からとなっていますが茶室には9時から入れます。9時半ごろから準備をしておりますので、早く来られる方はお手伝いをお願い致します。
 
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