流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

2023年07月

今後の稽古予定、
11月6日(水)、11月13日(水)
12月11日(水)、12月25日(水)
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7月26日のお稽古ー茶箱・卯の花点前

 梅雨が明けて以来、連日猛暑が続いています。この日もお天気は晴れ、青空と降り注ぐ日差しの強さがまさに夏!という感じです。
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 ちょうどセミの鳴く季節でもあるので花入には蝉籠を使いました。

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 白いお花は矢の根梵天花、夕方には萎んでしまう1日だけのお花です。

 さて、お稽古科目は前回に引き続き茶箱・卯の花点前です。といっても、前回は夜のみのお稽古でしたので、出席される方々はこの日が今年最初の茶箱の稽古です。

 いつもは1日のうちにそれぞれの方に合わせて様々な科目をお稽古するのですが、この日は皆さんに卯の花点前をお稽古していただきました。(一部初心者の方は盆略点前です)

 茶箱の点前は雪・月・花という点前がまず最初に考案され、その後にそれらを簡略化した卯の花点前ができました。雪は冬、月は秋、花は春ということで、夏にふさわしい卯の花という名前が選ばれたそうです。

 「夏は来ぬ」という唱歌に「卯の花の匂う垣根にほととぎす早も来鳴きて」という歌詞がありますので、名前をお聞きになったことのある方は多いと思うのですが、これは5月から6月に開花するウツギの花のことです。 盛夏ではなく初夏の花ですね。

 茶箱の卯の花点前は箱から出した茶道具をお盆の上に出して、蓋の上でお茶を点てます。 初めて茶箱の点前をされた方は、いつもの薄茶の手順の前に「茶箱から道具を出す」というところで随分戸惑っておられました。

 「道具を出す」「いつものように薄茶を点てて出す」「道具を拝見に出す」「戻ってきた道具を茶箱にしまう」という大まかな流れを掴んでお点前していただくと覚えやすいのではないかと思います。

 すでにある程度茶箱の点前に親しんでいる方にとっては卯の花点前は少し物足りないかと思いますので、そんな方には次のお稽古で花点前をやっていただこうと考えています。

  さて、この日のお稽古は夕方5時で終了。終わって外に出るとまだ日が高く、外は明るかったです。

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  夏は目白庭園の正門が閉まるのが夜7時なので、私も久しぶりに明るいうちに正門から出て帰途につきました。

7月19日のお稽古ー茶箱・卯の花点前

 18時からお稽古を始める、というのは準備と片付けを考えるとあまり効率的とは言えません。実は来週26日のお稽古が都合により17時までしかできませんので、いつも夜の時間帯に来られる皆様には一週間早くお稽古に来ていただくことになりました。

  お稽古は茶箱点前をすることにしました。茶箱は旅先など出先で茶を飲むために茶道具を仕込んでおく箱のことで、利休居士の時代から使われてきた茶道具です。元は特に点前のやり方が決まっていたわけではなかったそうですが、私たちの学ぶ裏千家では十一代の玄々斎というお家元が茶箱点前を考案され、これをお稽古することができます。

 この日は今年初めての茶箱の稽古でしたので卯の花点前を致しました。皆さま初めてではないはずなのですが、久しぶりの茶箱でお道具の仕組み方も少々あやふやになっていました。
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 卯の花点前では仕覆は使いません。写真では隠れて見えませんが中棗を使いました。 慣れてしまえばそれほど難しい点前ではありませんが扱う茶道具が多く、手順も普通の薄茶点前とは少し違うところがあります。

  七月と八月はとにかく気温が高く暑いので、釜を使わずに点前のできる茶箱の稽古をしばらく続けますので、その間にぜひ茶箱に親しんでいただきたいと考えております。

 お稽古が終わって外に出ると流石に外はもう暗くなっていました。写真を撮る暇がなかったので庭園の紹介は今回はお休みします。

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 7、8月は庭園の閉門時刻が19時なのですが、さすがに21時近い時間は外は真っ暗でした。



7月12日のお稽古ー平花月之式

 7月12日は午後から特別稽古として平花月之式を致しました。都内の最高気温が三十八度という記録的な猛暑の中、五名の方がご出席くださいました。

 平花月之式は五名で行う集団稽古です。最初にそれぞれの役(亭主、正客、次客、三客、四客)を決めてお菓子をいただきます。最初のお菓子は阿闍梨餅です。この稽古の時は個包装で手早く食べられるお菓子が良いので上生菓子は使いません。
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  折据と呼ばれる箱の中から札を引いて「花」が当たればお点前、「月」が当たればお茶がいただけるというのを4回繰り返します。最初に花を引いた人(初花)は通常通り棗や茶杓を清め茶筅通しをしてお茶を点てます。4回目の花の人(四の花)の人は道具の仕舞いつけをします。

 畳の歩き方や折据の取り方送り方、札の扱いなど花月には独特のルールがあります。これまでの稽古ではそれらを覚えていただくことに重点を置いていましたが、。最近は皆様もかなり慣れてきたこともあり、「息を合わせて行う」ことを意識できるようになってきました。

  この日は「次客が折据を預かる」「三客と四客の間で折据が止まる」「替え札の請求」といった例外的なパターンも生じました。

 花月の稽古を一通り行うことを「一騎」と言いますがこの日は四騎できました。皆様で合計十六服の薄茶を 点てたことになります。一番多い方は五服召し上がったそうですが、逆に少ない方は一服だけの方もいらしてかなり開きがありましたが、こればかりは札によるので仕方がありません。

 花月では常に周りの状況を見ながら「次に何をするのか」「どう動くのか」を予測して対応することが求められます。普段のお稽古以上に修練の意味合いが強い稽古ですが、皆様が熱心に取り組んでくださったおかげでとても中身の濃い稽古ができたのではないかと思います。
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 稽古が終わって茶室の外に出てみますと庭園で百日紅(サルスベリ)の花が咲き出していました。いよいよ夏本番ですが、流水会のお稽古は真夏も続きます。

 

7月の抽選会

 7月6日は9月分の赤鳥庵利用者抽選会でした。昨日とは変わって青空の見える良いお天気です。
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 抽選会の参加者は先月よりは少し多いくらい。このところ撮影関係者の利用が減り、茶道での利用者が少しずつ戻ってきている感じではあります。

 この日はくじ運が悪く、私は二十二番めの予約でした。9月の水曜日はなぜか月末の27日が大人気で、この日は取れなかったのですが6日と13日、そして20日の午後を予約してきました。

 9月も皆さんと一緒にお稽古できる目処が立ってほっと一息です。

 抽選会の後で赤鳥庵下のベンチのある場所まで降りてみました。池の脇ではちょうど紫式部が小さな花をつけていました。

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 池の上を何匹もシオカラトンボが飛んでいました(写真は撮れませんでした)

 昨日載せたマンリョウの写真はほとんど蕾でしたので、花が咲いていないか探してみたところありました!目白庭園にはあちこちにマンリョウが植えられているのです。

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 蕾もかわいいですが花もなかなか愛らしいですね。
 

7月5日のお稽古ー名水点、洗い茶巾など

 7月に入って最初のお稽古日、お天気は梅雨らしい曇り空です。
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 お稽古科目は名水点と洗い茶巾、どちらも夏の点前です。名水点はその名の通り「名水」と呼ばれるような湧水を使って行う濃茶点前で、木製の釣瓶水指にしめ縄を張って用います。

 ちなみに釣瓶水指は井戸から水を汲み上げるときに使っていた釣瓶を水指に転用したもので、初めて茶室に持ち込んで点前に使ったのはかの千利休居士だと言われています。

 さて、名水点という点前の特徴は客の求めに応じてまず水だけを茶碗に入れてお出しすることです。茶碗が亭主に戻るとあらためてその茶碗で茶筅通しをして濃茶を練って出します。お茶の味はお水で変わると言いますが名水点という点前はまさにその点にスポットを当てた点前と言えるでしょう。

 流水会のお稽古で釣瓶水指を使うのは久しぶりでしたので「初めて見ました」という方や「名水点は初めてお稽古しました」という方もいらっしゃいました。

 薄茶は洗い茶巾です。こちらの点前では「お客さまの目の前で茶巾を絞って畳む」というのが特徴です。口径が広くて浅い平茶碗を使いますので茶巾の扱い方、茶碗の扱い方がポイントになります。

 皆さまお時間の許す限り熱心にお稽古にしてくださいました。嬉しい限りです。どちらの点前ももう少しお稽古ができたらよかったのですが今回限り。次回は特別稽古の花月之式、7月2回めのお稽古からはしばらくの間茶箱のお稽古をする予定です。

 さてお庭の様子もざっとご紹介しておきましょう。

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 今、庭園のあちらこちらで見られる白い小さなつぼみ。冬に真っ赤な実をつけるマンリョウです。

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 こちらはハギ(萩)の花。この濃いピンク色の萩は夏から秋にかけてかなり長い間見られますね。

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  そして今日も我が物顔で庭園を歩き回るカルガモです。今年巣立ったカルガモは飛べるようになって少し数が減りました。近くの川や池を探検しているのかもしれません。それでも毎年秋頃までは賑やかなのですが今年はどうでしょうか。
ギャラリー
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  • 10月16日のお稽古ー中置濃茶、唐物
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