流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

2022年12月

今後の稽古予定、
4月9日(水)、4月23日(水)
5月7日(水)、5月21日(水)
6月11日(水)、6月18日(水)
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12月21日のお稽古ー絞り茶巾

 目白庭園には四季折々に様々なお花が咲きますが、冬を代表するカンツバキの花が少し寂しくなったお庭を明るく彩っていました。
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 この日は「二つのお茶室を終日お借りする」ことができず、午前中は第一和室だけ、午後は第二和室だけ、夜は両方の部屋と、時間帯によって利用できる部屋が違うという変則的な形でのお稽古でした。

 いつもは初心者の方と経験者の方とでお部屋を分けているのですが、昼間の間は同じ時間に来られた皆さんが全員同じお部屋でお稽古することになりました。先輩方の見守る中でお点前をするのに相当緊張された初心者の方もいらしたようでした。

 いつもと違うお部屋、異なるメンバーでのお稽古は誰でも緊張するものです。人前で失敗したくないという気持ちも強くなります。そういう緊張感の中でお稽古することで、より点前に集中できますし、その結果より点前が上手くなるという効果もありますので、「緊張する」ことを嫌がらないでいただきたいと思います。

 さて、寒くなってきましたのでこの日は「絞り茶巾」という点前のお稽古をしました。お寿司やさんの湯呑みに似た深い円筒形の茶碗(筒茶碗といいます)を使って行う冬の薄茶点前です。(写真右が筒茶碗)

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 筒茶碗は茶碗の口径が狭いので慣れないうちは茶筅がうまく振れません。この日初めて絞り茶巾のお点前を習った方が二人いらっしゃったのですが、お二人とも大苦戦でした。

 筒茶碗に限らず薄茶を上手に点てるには「適切な量の抹茶」「適切な温度、適切な量のお湯」を入れて「正しく茶筅を振る」ことが必要でどれか一つでも欠けるとうまくいきません。絞り茶巾は「正しく茶筅を振る」ことを練習するのによい点前でもあります。この冬の間に少しでも茶筅の振り方のコツを掴んでいただければ何よりです。

 さて、お庭の様子もご紹介しておきましょう。
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 この日の池の様子です。曇り空に時々晴れ間がのぞくこともある少しうら寂しい天気だったこともあり、何か寒々しいですね。カルガモが5羽ほどいるのが見えました。この池から巣立った鳥たちでしょうか。
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 池のほとりには万両が真っ赤な実をつけていました。

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 松の木の幹には藁が巻かれています。このような冬支度を「藪巻」(やぶまき)といいます。藪巻は虫除けの一種で、冬の寒い間にこの藁に潜り込んだ害虫を春に藁ごと焼いてしまうのだそうです。

 今年の流水会のお稽古はこれで終了、次回は来年1月です。

12月14日のお稽古ー茶通箱・濃茶・四滴茶入

 朝の冷え込みが日に日に厳しくなってきました。先月のお茶会の時には庭園の紅葉が見事でしたが、赤鳥庵の前の木々はすっかり葉を落とし、景色はもう冬です。
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 しばらくぶりのお稽古でしたが、大勢の方がお稽古にお見えになりました。お茶会に向けてしばらくの間薄茶の稽古ばかりしておりましたので、この日は濃茶の点前をいたしました。

 喫茶店などで「抹茶」として登場するのは表面にふんわりと泡のたったお茶、これを茶道では「薄茶」と呼びます。濃茶はその名の通り薄茶よりもずっと濃いお茶で、とろりとした粘度のあるお茶で、表面を泡立てることもしません。

 でも、実をいうと濃茶は抹茶が本来持っている「お茶の旨味」を味わうことのできるもので、飲み方としては濃茶の方が古くからあります。流水会ではまず薄茶のお稽古をして、ある程度できるようになった方々には濃茶の点前をお稽古していただいております。

 この日は初めて濃茶の点前に挑戦してくださった方がありました。茶入の扱い、帛紗さばきの仕方、お茶の練り方、点前の手順など、濃茶点前は薄茶点前に比べると最初は複雑に感じられると思いますが、稽古を続けるうちにだんだんと慣れてくると思います。

 久しぶりに濃茶のお点前をなさった方々もいらっしゃいましたが、皆さん思った以上によく覚えていてくださって、私も嬉しくなりました。

 中級以上の許状をお持ちの皆様は茶通箱です。茶通箱は異なる種類の抹茶を用いて二服のお濃茶を出す点前です。茶通箱では「正客が声をかける」のをきっかけに点前が進んでいきます。つまり、茶通箱の稽古をするためには客も点前の手順をしっかり覚えていないとできません。

 繰り返し稽古をしないとなかなか全体像を把握するのが難しいのですが、時間がかかりますので普段はなかなかお稽古ができません。良い機会だったかと思います。

 そして、茶通箱をするとなれば薄茶は四滴です。

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 私たちの流儀では茶通箱の時に棗に濃茶を入れて用いますので、薄茶をするときは棗ではなく焼物の薄茶器を使ったりします。四滴という名は四種類の形(油滴、水滴、手瓶、蔓付)をまとめて呼ぶ時の総称で、この日は油滴を使いました。
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 「四滴の扱いは茶道の流儀によって違いがありますので、インターネットで検索した情報は鵜呑みにせずにお稽古でしっかり覚えてください」というお話もしました。

 最後にこの日のお庭の様子もご紹介しておきましょう。まずは朝の池の様子から。

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 松の木の雪吊り。植木屋さんが入ってしっかり冬支度。
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 池には落ちたもみじの葉が浮かんでいました。

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