流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

2021年06月

今後の稽古予定、
9月25日(水)
10月9日(水)、10月16日(水)
11月6日(水)、11月13日(水)
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お知らせ:稽古終了時刻の変更について

 東京都内の「緊急事態宣言」が6月21日から解除されますが、引き続き7月11日までは「まん延防止等重点措置(まん防)」が講じられます。お稽古に利用している茶室のある目白庭園から 「まん防」の期間中の利用について連絡があり、赤鳥庵の利用は20時まで(従来は21時まで)に制限されることとなりました。

 これにともなって、来る6月30日、7月7日の稽古は最終退出時間が20時となります。従来夜間のお稽古は18時から20時としておりましたが、これを繰り上げて17時から19時といたします。夜の時間帯のご予約中の方はご注意くださいませ。

 よろしくお願いいたします。

流水会 後藤宗純 

6月16日の稽古ー茶箱雪点前

 6月16日はオンラインでのお稽古でした。科目は茶箱の雪点前でした。

 茶箱は茶道具を携帯するための箱として誕生したものです。利休居士が茶箱を用いたことが江戸時代の茶書に書かれておりますので、昔から茶人たちは野山や旅先に茶箱を持ち出して、思い思いにお茶を楽しんでいたようです。

 昔は茶箱の点前といってもとくに定まった手順というものはなかったのですが、私たちが学ぶ裏千家茶道では十一代のお家元である玄々斎が茶箱点前の手順を定め、雪・月・花・卯の花という四つの点前を考案されています。この日お稽古した雪点前は道具立てがシンプルで、茶箱以外にはとくにお盆などを必要としない点前です。
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 今回の稽古では、参加される方に事前にお抹茶とお菓子をお送りして、一緒に同じお菓子、同じ種類の抹茶をいただくというのをやってみました。

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  使った抹茶はこちら、福岡県の星野製茶園さんの「星の露」です。九州の方にはおなじみのお詰元ですが、こちら関東ではあまりいただく機会がありませんでしたが、不思議なもので一口いただいただけでいつもいただいているものとは明らかに香りや風味、味わいが違っていて、驚くほどでした。

 ちなみに私の感想は「カプチーノに似ている」夫は「黒豆のような香りがする」でした。お稽古に参加された方からは「思っていたより濃い」という感想もいただきました。

  お菓子の方は森八さんの「四葩の花」です。四葩の花とは梅雨の季節を彩るアジサイの別名ですね。
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 今回、抹茶とお菓子はクール便(冷凍)で送りました。上生菓子は通常は二、三日程度しか日持ちしないのですが、実は練り切りのようなものは冷凍が可能です。抹茶も缶入りなら冷凍庫で保存できます。クール便で稽古の前日に届くようにお送りし、冷蔵庫(冷凍庫ではなく)に移して、一晩おいてからお稽古の時にに使っていただいたのですが、どうやらうまくいったようです。
 さて、どうやら東京都内の緊急事態宣言は21日からまん延防止措置に移行するとのことで、なんとか次回は茶室でのお稽古ができそうです。久しぶりに皆様とお顔を合わせてお稽古できるのが今から楽しみです。

6月の抽選会

 久しぶりの利用者抽選会に参加してきました。5月は抽選会がありませんでしたので、今回は一日で7月と8月二ヶ月分の抽選が行われました。
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 高齢者のワクチン接種が始まったせいでしょうか、お茶やお花のお稽古のために予約に来られた方が少し増えているように感じました。茶室予約のライバルが増えてしまうと思いつつも、お茶の稽古が安心してできる日が少しずつ近づいているのを感じました。

 事前に皆様に「お稽古はオリンピックの期間を外して行います」と予告していたのですが、何とかそれ以外の水曜日を予約することができました。

 久しぶりの目白庭園は青楓がとても綺麗でした。入り口を入ってすぐの白梅は実がすっかり育っていてすぐにでも梅酒か梅干しにできそうなサイズです。
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 庭園はちょうどビヨウヤナギの花盛りでした。皆様と一緒にこの景色が楽しめないのは残念です。
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 庭園の滝を流れる水も青楓に彩られて何やら涼しげです。
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 そして、今年はもう見られないかと思っていた夏椿がまだ咲いていました。椿によく似た小さな白い花です。
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 次のお稽古は6月30日を予定しています。皆様まだ「緊急事態宣言が本当に終わるのか?」と半信半疑かと思いますが、ご予約をお待ちしています。
 

6月2日ー釣瓶水指の点前

 緊急事態宣言が6月20日まで延長となったため、本日も自宅からオンライン稽古をいたしました。何の科目が良いか悩んだ結果、釣瓶水指を出すことにしました。

 釣瓶水指はその名前の通り、井戸から水を汲み上げるときに使われていた釣瓶の形を模した水指です。今では井戸を見かけることもなくなりましたので釣瓶と言われてもピンとこない方の方が多いと思いますが、昔は井戸の上に滑車を付け、縄で桶のようなものを吊るして水を汲み上げていたのだそうです。

 釣瓶を最初に水屋に持ち込んだのは武野紹鴎という茶人で、それを席中に持ち出して点前に使ったのは千利休だと言われています。利休在判(利休の印がついている)木地釣瓶水指が現在も裏千家のお家元に残されているそうです。

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  木地釣瓶水指は運び点前で用います。今日は濃茶・薄茶の平点前をお稽古しました。ふだん稽古で使っている陶器や磁器の水指に比べると入る水の量が多いのでかなりの重さがあります。全体をよく水で湿らせると手が滑らずうまく持ち運ぶことができます。

 水指の中央に桟があって蓋が左右に二つありますが、開けるのは風炉に近い方です。また、この水指には柄杓と蓋置をかざり残すこともできます。(その場合は、水指も席中に残したまま点前を終えることになります)
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  今日の点前では濃茶の時は柄杓と蓋置を持ち帰り、薄茶ではかざり残すというやり方をしたところ「濃茶でも柄杓と蓋置をかざっても良いのでしょうか」というご質問がありました。とても良い着眼点だと思います。

 濃茶のときに柄杓・蓋置をかざって間違いではありません。では、なぜ濃茶ではかざらず、薄茶の時だけかざったのかその理由は皆様も考えてみてくださいね。

 稽古のお菓子にはきんとんを使いました。お菓子屋さんの付けた銘は「五月雨」(さみだれ)ですが、みなさんならこのお菓子にどんな銘をつけますか?それもぜひ考えてみてください。

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 次回のオンライン稽古は16日です。お抹茶を切らしている、お菓子が買いに行けない、などお悩みの方もいらっしゃると思うので、次回はこちらからお茶とお菓子をお送りする形をテスト的にやってみようと考えております。


 
ギャラリー
  • 9月11日のお稽古ー更好棚薄茶点前、長板二つ置き
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