12月16日は赤鳥庵でお茶会を致しました。流水会にとりましては昨年七月に続いて二度目の茶会です。
本来なら春や秋のもう少し過ごしやすい季節の方がお茶会向きなのですが、何しろ会場の予約はすべて抽選ですので、ライバルの多い春と秋に茶会をするのはなかなか難しいという事情があります。
十二月に茶会を開いた理由はもう一つあります。昨年亡くなられた私の師匠の一周忌を迎えるからです。師匠を見送るにあたって献茶の一つもできなかったことは私にとって大きな心残りでした。所縁ある弟子が何人かでも集まって、お茶の席で先生を偲ぶことは私の念願でもありました。
とはいえ年の瀬にお茶会を開いて果たしてお客様が来てくださるのでしょうか。少し心配ではありましたが、このところ急に増えた流水会の会員の皆様やそのお友達、ご家族が大勢足を運んでくださって、一席十名ほどの席を五席、全部で五十名ほどの方にお茶を差し上げることができました。
二度目の茶会のはずなのに、今回は「初めて」のことばかりでした。私自身、裏千家から教授の資格をいただいて初めての茶会、そして私がご指導した方が初めてのお点前をされたり、お運びをされたりと活躍してくださいました。
皆様最初のうちは「洋服でもいいですか?」とおっしゃっていたのに、思った以上に大勢の方が着物でご参加くださったことも嬉しい驚きでした。朝早くから着付けをするだけでも慣れない方には大変なのに、立ったり座ったり、お茶やお菓子を運んだりと着物を着て動き回るわけですから、なおのこと大変だったのではないかと思います。
皆さんの姿を見て、私も三十年ほど前に初めてお茶会に参加したときのことを思い出しました。ただ言われるままに点前をしたこと、それ以外はほとんど何もできなかったこと。でも、それがとても楽しかったこと。私の場合は初めての茶会が「茶道が面白い」と感じた最初のきっかけでした。
お茶会とは一つの部屋に集いお客様にお茶とお菓子を召し上がっていただく、ただそれだけのことで、考えてみれば稽古とさほど大きな違いはありません。でも、お茶会という「場」にはふだんの稽古とは違う「何か」があります。
初めてお点前やお運びに挑戦してくださった皆様、あるいは今回初めてお茶会に参加された皆様が、それぞれの心の中でその「何か」を見つけてくださったら、そして少しでも茶道に対する興味や関心を深めてくださったら、これほど嬉しいことはありません。
流水会の今年の活動はこの茶会をもって終了です。
本来なら春や秋のもう少し過ごしやすい季節の方がお茶会向きなのですが、何しろ会場の予約はすべて抽選ですので、ライバルの多い春と秋に茶会をするのはなかなか難しいという事情があります。
十二月に茶会を開いた理由はもう一つあります。昨年亡くなられた私の師匠の一周忌を迎えるからです。師匠を見送るにあたって献茶の一つもできなかったことは私にとって大きな心残りでした。所縁ある弟子が何人かでも集まって、お茶の席で先生を偲ぶことは私の念願でもありました。
とはいえ年の瀬にお茶会を開いて果たしてお客様が来てくださるのでしょうか。少し心配ではありましたが、このところ急に増えた流水会の会員の皆様やそのお友達、ご家族が大勢足を運んでくださって、一席十名ほどの席を五席、全部で五十名ほどの方にお茶を差し上げることができました。
二度目の茶会のはずなのに、今回は「初めて」のことばかりでした。私自身、裏千家から教授の資格をいただいて初めての茶会、そして私がご指導した方が初めてのお点前をされたり、お運びをされたりと活躍してくださいました。
皆様最初のうちは「洋服でもいいですか?」とおっしゃっていたのに、思った以上に大勢の方が着物でご参加くださったことも嬉しい驚きでした。朝早くから着付けをするだけでも慣れない方には大変なのに、立ったり座ったり、お茶やお菓子を運んだりと着物を着て動き回るわけですから、なおのこと大変だったのではないかと思います。
皆さんの姿を見て、私も三十年ほど前に初めてお茶会に参加したときのことを思い出しました。ただ言われるままに点前をしたこと、それ以外はほとんど何もできなかったこと。でも、それがとても楽しかったこと。私の場合は初めての茶会が「茶道が面白い」と感じた最初のきっかけでした。
お茶会とは一つの部屋に集いお客様にお茶とお菓子を召し上がっていただく、ただそれだけのことで、考えてみれば稽古とさほど大きな違いはありません。でも、お茶会という「場」にはふだんの稽古とは違う「何か」があります。
初めてお点前やお運びに挑戦してくださった皆様、あるいは今回初めてお茶会に参加された皆様が、それぞれの心の中でその「何か」を見つけてくださったら、そして少しでも茶道に対する興味や関心を深めてくださったら、これほど嬉しいことはありません。
流水会の今年の活動はこの茶会をもって終了です。