今年はカラ梅雨、雨が少ないというのに、朝から雨。それも本降りでした。


　流水会の稽古日にこれだけの雨が降るのは、稽古を始めて二年半で初めてのことです。普段は様々な茶道具を持ち込んでお稽古に臨むのですが、この日は少し荷物を加減して少なめにしました。 どんなお天気の日でもそれに応じた備えがあればなんとか乗り切れます。

　床は白のシャクナゲ一輪を唐銅の花入に入れました。お軸は小林太玄師の「明歴々露堂々 」。こんな雨の日だからこそ、初心に帰りたいと思います。


 
　さて、 お稽古はお茶会の練習です。お茶会は薄茶一席のみ。いわゆる平点前でお客様をお迎えするのですが、普段の稽古の時とは違って点前をする方は替え茶碗付きの二碗点て。仕舞い付けも替え茶碗で行います。棗と茶杓を拝見に出した後は、建水、茶碗を下げて水指に水を入れ、水次を下げてきたところでご挨拶になります。

　茶会の稽古の様子はあえて写真には取りませんでした。こちらの写真は時間の空いた時に稽古した茶入荘です。茶入荘用の水指の用意がなかったので、見立てで染付を使っていますが本来染付水指は棚に載せて使うものです。道具が足りない雨の日の稽古ならではの写真、ということでお許しください。


　そして、雨にもかかわらず庭園の方は実に賑やかでした。なんと、カルガモに二度目の赤ちゃんが生まれたのです。

　一度めに生まれたカモはもうすっかり大きくなってこの通り。これほど沢山のカルガモがいるのは今の時期だけでしょうね。

　そして、雨の日ならではのこんなお客様も。一体普段はどこに潜んでいるのか。こんな大きなカエルを都会の真ん中で見かけるのは不思議な気分です。



 

　6月になりました。そろそろ風炉にも慣れてきましたので、この日は貴人点、続き薄茶などをお稽古いたしました。

　貴人点は高貴な身分の方にお茶を差し上げる作法で、濃茶・薄茶ともに貴人台と呼ばれる白木の台に天目型の茶碗を乗せて使います。また、この点前を広間で行う際は、棚を使います。今日は丸卓を使いました。

　貴人点ではお客様が自分で茶碗を取りに行くことはありません。必ず半東が取り次いで、お客様にお出しします。この日は半東のお稽古もしました。

　稽古場のお花も風炉になって種類が増えてきました。この日は五種の花（紫陽花、金糸梅、蛍袋、姫女苑、ススキ）を宗全籠に入れました。風炉の花はこのあと季節が進むに連れて入れる種類を増やしていきます。

　さて、窓の外を眺めると、池のほとりではカルガモたちがのんびりと休んでいました。今年は十羽以上の雛が育って、だんだん親鴨との見分けがつかなくなってきました。

　庭園では紫陽花も咲き始めました。関東もいよいよ梅雨入りです。
 
　 

　空には雲のかかるはっきりしないお天気、梅雨入りが近いのを感じます。今日は8月の利用者抽選会に行ってきました。

　8月の利用者は必ずしも多い訳ではありませんが、赤鳥庵自体が8月に何度かイベント利用のため使えない日が多かったこと、私のくじ運が久しぶりに悪かったのが重なったため、8月は水曜日が一回しか取れませんでした。残念です。

　でも、そんな私の気持ちを慰めてくれるかのように、目白庭園は初夏の花が一斉に咲き始めていましたのでご紹介します。


　まず、こちらはトリアシショウマ。確か去年も同じ場所に咲いていたと思いますので、庭園に根付いているのでしょうね。


　未央柳（ビヨウヤナギ）も黄色い花をつけ始めました。目白庭園はあちこちにこの木が植えられていて、今は黄色く染まっています。


　こちらは夏椿でしょうか。椿のように咲き終えると花がポトリと下に落ちるのです。小さくて愛らしい花で、うっかりすると見過ごしてしまいそうなくらいです。


　井戸からは水がこんこんと湧き出ていました。ツツジも満開です。


　しばらく見ないうちにカルガモの雛たちも随分大きくなっていました。巣立つ日ももうすぐですね。