流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

今後の稽古予定、
7月15日(水)
8月5日(水)、8月19日(水)、8月26日(水)
9月9日(水)、9月16日(水)、9月30日(水)
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3月4日のお稽古、貴人点と貴人清次

 早くも3月となり、暖かい日も増えてきました。前日からの雨は朝には上がって今日もお稽古日和です。

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 本日のお稽古科目は貴人点と貴人清次です。桃の節句の月でもありますので、お客様役の方々にはお雛様ならぬお姫様役をしていただこうというわけです。お稽古では普段使っていない座布団が敷かれているところが身分の高い方(貴人)がお座りなる席、本日のお姫様席です。

 身分制度のない現代では貴人という概念が理解しにくいのですが、これは「生まれつき身分の高い方」のこと、現代ですと天皇陛下をはじめとする皇族の方々、あるいは外国の王室の方々などに相当します。

 貴人点は貴人様にお茶を差し上げるときのお点前で「貴人茶碗」と呼ばれる台付きのお茶碗を用います。貴人点には濃茶と薄茶がありますが、この日は久しぶりの貴人点ということもあり、薄茶を中心にお稽古致しました。

 これに対して、貴人清次は貴人様がお供を連れていらした際に行う点前で、貴人用の茶碗とお供用の茶碗、二つの茶碗を使います。どちらの茶碗にも茶巾と茶筅を仕組みますので、茶巾も2枚、茶筅も2本使います。加えて炉の点前ではお供用の茶巾を置くために「千鳥板」を使います。

 こちらも濃茶と薄茶両方の点前があります。使うお道具の数から考えても貴人清次点前は貴人点より複雑ですし、時間もかかります。この点前は初級の許状をお持ちの方なら誰でも習えることになっていますが、今回は中級以上の皆様に限り貴人清次のお稽古をしていただきました。

 私の記憶では流水会ではこの貴人清次のお稽古はこれまであまりしておりませんでした。一日に来られる方の人数が多くて時間がかかりすぎるというのがその理由です。この日はたまたま何人かの方がお休みで、少し時間に余裕があったことは幸いでした。

 が、やはり長い間この点前をしていなかったせいでしょうか、貴人茶碗の扱い、千鳥板の扱いをすっかり忘れてしまわれた方が多く、私もこの点前のお稽古をあまりして来なかったことを大いに反省いたしました。

 そして、この日の夜事件が起きました。最後にお稽古に来られたMさんに貴人清次の薄茶点前をしていただこうと準備をお願いしたところ、千鳥板が水屋に見当たりません。どこに消えたのでしょうか。

 これはもしかすると、、、

 Mさんの前に貴人清次のお稽古をされたAさんが、懐中に千鳥板を入れたまま持ち帰ってしまったに違いありません。お点前が終わった時に懐中にあるものを取り出すのを忘れる、というのはとてもよくありがちなミスです。Aさんはこの日が初めての貴人清次でしたので、注意するのを忘れた私の責任です。

 Mさんには、急遽厚紙を切り抜いて作った「即席の千鳥板」でお点前していただきました。(その後Aさんに連絡が取れて、彼女が千鳥板を持っていることが確認できましたので、次回のお稽古の日に持ってきていただくことになりました)

 さて、最後は恒例のお庭の様子です。梅は終わりましたが庭園では黄色い花が咲き出しました。まずこちらは山茱萸(サンシュユ)、茶花にも使われる花です。

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 次の花は黄梅(オウバイ)、黄色い梅と書きますが、梅ではなくジャスミンの仲間です。

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 赤鳥庵裏の芝生広場では寒緋桜(カンヒザクラ)が満開を迎えています。原産地は中国南部と台湾、元々暖かい地域の植物です。名前にサクラと付きますが私たちのよく知る桜のイメージとはちょっと異なりますね。

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 目白庭園のシンボルツリーでもある枝垂れ桜はまだ写真のような姿でした。今月のお稽古で咲いている姿は見られるでしょうか。

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2月18日のお稽古ー向切、流し点

 雪の降る中でお稽古した前回から10日、目白庭園は梅の花盛り。正門を入ってすぐの白梅が満開で出迎えてくれました。

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 流水会のお稽古では可能な限り二つの茶室を同時に使って二箇所に点前座を設けてお稽古をしていますが、抽選の結果でお部屋が確保できない日もあります。この日は第一和室が取れなかったので、お稽古は第二和室(八畳)のみで行いました。

 とは言ってもお稽古に来られる皆様の人数はいつもと変わらないので、この日は置炉を用意して、八畳に二箇所の点前座を作りました。置炉といってもごく簡単なもので、電熱器の上に高さの低い置炉用の釜をの載せ、周囲を黒いボール紙で作った平たい炉縁で囲んだだけのものです。

 置炉を使う利点の一つは、好きな位置に据えられること。それならば、と向切(むこうぎり)でお稽古をしてみることにしました。通常の炉はお点前をする畳(点前畳)の右隣にありますが、茶室によっては点前畳の内側に炉が切られていることがあります。勝手付側に炉があれば隅炉、客付側にあれば向切と呼ばれます。

 隅炉の茶室としては千利休の作と伝えられる待庵(たいあん)がよく知られています。向切の茶室としては裏千家の今日庵、織田有楽斎の如庵などが有名です。裏千家を代表する茶室が向切であるならば、一度くらいはお稽古してみたい、というのが今回向切で点前をすることにした大きな理由です。

 お客様にはお点前する方のすぐ隣の畳に座っていただき、二畳向切本勝手の小間の茶室を想定して、濃茶、薄茶の平点前をしていただきました。

 炉の場所が変わりますので、点前中に茶道具を置く位置も変わります。初めての方にはちょっとびっくりするような配置になりますので、皆様もとても新鮮に感じられたようでした。

 皆様からのご質問で多かったのは「お棚は使わないのですか?」でした。

 更好棚や丸卓のような小棚は、小間の茶室では使いません。代わりに仕付け棚といって茶室の設備として点前畳の角に始めから棚が付いていることがあります。また、実際の小間の茶室では炉の角に柱があったり、袖壁がついていることもあるというお話をしました。

 ここだけの話、実は向切の茶室は逆勝手で作られていることも多く、茶室の造作(中板や半板の有無)によって様々なやり方があります。興味のある方は教本「向切」(裏千家点前教則 17)をご覧になってみてください。

 他方、通常の炉(四畳半切)の方では流し点をしました。流し点は古くから伝わる点前で、親しい少人数のお客様と語らいながら薄茶を点てます。

 炉の正面にお客様と相対して座りますので、こちらも茶道具を置く位置が通常の炉点前とは異なります。亭主の自服もありますので、そのお稽古も致しました。

 流水会のお稽古は点前稽古一回、客一回ですので通常一服しかお茶がいただけないのですが、流し点のお稽古をされた方は二服、ラッキーでしたね。

 最後は恒例のお庭の様子です。この日はどこを見ても梅、梅、梅でした。

 池の向こう側、十三塔周辺はこんな感じ。

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 梅の木にとまっていたキジバト、庭園では鳥たちもリラックスしているのかカメラを向けても逃げようとしません。

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  赤鳥庵のちょうど裏手、芝生広場では紅梅と白梅の共演が見られました。


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 芝生広場のカンヒザクラはまだ蕾が固そうですね

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2月8日のお稽古ー特別稽古、行之行など

 2月8日(日)は特別稽古でした。お天気は何と雪です。こちらのお茶室でお稽古する様になって10年ほど経ちますが、お稽古の日の朝にこれほどの雪になるのは初めてです。

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流水会の通常のお稽古ではそれぞれの皆様の進捗に合わせた科目をお稽古しておりますが、月に一回程度科目を絞って行う「特別稽古」を行っています。

 通常のお稽古は水曜日限定で午前中から夜までですが、特別稽古は土曜日や日曜日、祝日に行うこともあります。今回日曜日となったのは、たまたまこの日の第一和室が午前と午後、続けて予約できたからでした。場所と時間が確保できた以上は普段できない奥伝の科目を、というので行之行をすることにしました。

 ですが、日曜日は皆様色々お忙しいのか、思ったより希望者が少なかったので、予定を少し変更して午前中は行之行、午後からは入門、初級の皆様のお稽古としました。

 数日前から「週末雪が降る」という天気予報で、果たして皆様がお稽古に来てくださるのかそれだけが心配でした。が、蓋を開けてみれば当日のキャンセルはお一人だけ、逆に「雪が降って元々の予定がなくなったのでお稽古に行きたいです」と言ってくださった方がお二人もいらっしゃいました。

 窓の外で日本庭園に雪が積もっていくのを眺めつつのお稽古は、いつもと違う趣がありました。皆様が口々に仰っておられたのは「茶室の中が明るく見える」ということでした。真っ白な窓の外の雪の反射のせいでしょう。

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 行之行は奥伝ですのでここに詳しいことは書けませんが、唐物、台天目、台子の濃茶平点前のお稽古をしっかりとなさっていればそれほど難しい点前ではありません。それでも覚えることの多い点前であることはまちがいありません。

 この日は三名の方が行之行をお稽古されました。お一人は先日許状が届いてこの日が初めての行之行でしたが、他の方のお点前を真剣な眼差しでご覧になって、意欲的にお稽古に臨んでくださいました。新しい点前を知る喜び、それを繰り返しお稽古して自分の糧とする喜びを感じていただければ何よりです。

 午後からは割り稽古、盆略点前、薄茶平点前、絞り茶巾などそれぞれの方ごとに異なるお点前をお稽古しました。普段のお稽古では仕事帰りにお稽古に来られる皆様も日曜日なのでお時間に余裕があるようで、最後の片付けの時間まで残ってくださった方も多かったです。

 雪の降る寒い中、お稽古に来てくださった皆様、ありがとうございました。

 最後に庭園の写真を何枚かご紹介しておきましょう。まず、庭園のあずまやから見た赤鳥庵です。

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 咲き始めた白梅にも雪が積もっていました。この日は雪の庭園を一目見ようと来られていた観光客の方々も多かったようです。

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 赤鳥庵裏手の芝生広場もすっかり雪に覆われていました。

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 午後には雪も止んで、夕方帰る頃には道路の雪は跡形もなく消えていました。この真っ白な雪景色はおそらく一日限りのものでしょう。


ギャラリー
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