9月になりました。とはいってもまだまだ暑い日が続いています。この日もお稽古前の時間には青空が見えていました(この後お天気が急変するのですが全く予想できませんでした)

茶室の床には利休様の掛軸、この日はSさんへの初級の許状のお渡しがありました。許状は「お点前を習ってもいいですよ」というお家元からのお許しが出た印であり、初級に場合は裏千家に正式に入門したという証でもあります。

Sさんはこの許状がいつ届くのか首を長くしてお待ちだったそうで、「実はChatGPTにどれくらいで来るのか聞いたんですよ」とおっしゃっていました。現代的ですね。
裏千家からは「お茶のお稽古を始めたらすぐに初級の許状の申請手続きをしてください」と言われておりますが、流水会では「初心者の方がお稽古が続けられるかどうか」を見極めてから申請をしています。申請まで三ヶ月、許状が来るまで三ヶ月、初級の許状がお手元に届くには約半年ほどかかります。
中には許状を受け取るとそのことに満足してお稽古に来なくなってしまう方もいらっしゃいますが、「初級の許状を持っている」ということは「裏千家茶道を習ったことがある」という程度の位置付けでお点前ができることの証明ではありませんので、どうか勘違いしないでいただきたいと思います。
さて、この日は久しぶりに柄杓を持ってのお稽古です(八月は茶箱でしたので柄杓は持ちません)ので薄茶濃茶の平点前、貴人点、そして続き薄茶を致しました。
貴人点は身分の高いお客様にお茶を差し上げるお点前で、茶碗は貴人台と呼ばれる白木の台に載せて扱います。
また貴人点には「亭主がお客様に対して控える」という姿勢があります。ただ正座をするにではなく相手を敬うことを形で示すのがこの「控える」という姿勢です。逆に客である貴人の側もお茶を出してくれた亭主への心遣いを示す場面があります。
もう一つの続き薄茶は濃茶に続けて薄茶を出す、という点前です。点前の流れを理解するには客が二人必要で、亭主は濃茶を一碗練った後薄茶を二服点てることになります。つまり一回のお稽古に普段の倍近い時間がかかるのです。
そんな理由もあってなかなか続き薄茶の稽古はできないのですが、裏千家流の朝茶事や夜咄ではこの続き薄茶が約束事なので「やったことがない、知らない」という訳にはいきません。点前自体は濃茶平点前と薄茶平点前ですが、途中に問答があったり拝見物を出すタイミングが普段とは少し違ったり、薄茶器の位置が移動したりします。
皆様にとっても珍しかったせいでしょうか。予定より多い四名の方がこのお稽古をされましたのでいつもよりたくさんお茶やお菓子を召し上がれたかと思います。
この日は昼前に雨が降り出して、一時は豪雨になりました。雨樋から雨水が勢いよく流れ落ちる音を聞きながら「普段マンションの中では雨音が聞こえないのでとても新鮮です」とおっしゃる方がありました。雨の日には雨の日の風情があり、どんな日もお茶日和です。
夕方以降は続々とお仕事帰りの方が来られました。見学にお見えになられた方もあって、大変慌ただしくなりました。一時期夜の時間帯は空いていましたが、今はかなり混んでいて、19時以降はこれ以上人数を増やすのが難しい状況です。
流水会ではこれまで入会や見学の制限はしてこなかったのですが、19時以降の見学をしばらくの間(3ヶ月程度)中止しようと思います。当面の間ご見学希望の方は11時から18時までの受付といたします。
さて、最後は恒例のお庭の様子です。庭園では萩の花が少しずつ咲き出しています。


秋の七草に一つでもあるハギはマメ科、カメラでアップにするとよく分かりますね。


茶室の床には利休様の掛軸、この日はSさんへの初級の許状のお渡しがありました。許状は「お点前を習ってもいいですよ」というお家元からのお許しが出た印であり、初級に場合は裏千家に正式に入門したという証でもあります。

Sさんはこの許状がいつ届くのか首を長くしてお待ちだったそうで、「実はChatGPTにどれくらいで来るのか聞いたんですよ」とおっしゃっていました。現代的ですね。
裏千家からは「お茶のお稽古を始めたらすぐに初級の許状の申請手続きをしてください」と言われておりますが、流水会では「初心者の方がお稽古が続けられるかどうか」を見極めてから申請をしています。申請まで三ヶ月、許状が来るまで三ヶ月、初級の許状がお手元に届くには約半年ほどかかります。
中には許状を受け取るとそのことに満足してお稽古に来なくなってしまう方もいらっしゃいますが、「初級の許状を持っている」ということは「裏千家茶道を習ったことがある」という程度の位置付けでお点前ができることの証明ではありませんので、どうか勘違いしないでいただきたいと思います。
さて、この日は久しぶりに柄杓を持ってのお稽古です(八月は茶箱でしたので柄杓は持ちません)ので薄茶濃茶の平点前、貴人点、そして続き薄茶を致しました。
貴人点は身分の高いお客様にお茶を差し上げるお点前で、茶碗は貴人台と呼ばれる白木の台に載せて扱います。
また貴人点には「亭主がお客様に対して控える」という姿勢があります。ただ正座をするにではなく相手を敬うことを形で示すのがこの「控える」という姿勢です。逆に客である貴人の側もお茶を出してくれた亭主への心遣いを示す場面があります。
もう一つの続き薄茶は濃茶に続けて薄茶を出す、という点前です。点前の流れを理解するには客が二人必要で、亭主は濃茶を一碗練った後薄茶を二服点てることになります。つまり一回のお稽古に普段の倍近い時間がかかるのです。
そんな理由もあってなかなか続き薄茶の稽古はできないのですが、裏千家流の朝茶事や夜咄ではこの続き薄茶が約束事なので「やったことがない、知らない」という訳にはいきません。点前自体は濃茶平点前と薄茶平点前ですが、途中に問答があったり拝見物を出すタイミングが普段とは少し違ったり、薄茶器の位置が移動したりします。
皆様にとっても珍しかったせいでしょうか。予定より多い四名の方がこのお稽古をされましたのでいつもよりたくさんお茶やお菓子を召し上がれたかと思います。
この日は昼前に雨が降り出して、一時は豪雨になりました。雨樋から雨水が勢いよく流れ落ちる音を聞きながら「普段マンションの中では雨音が聞こえないのでとても新鮮です」とおっしゃる方がありました。雨の日には雨の日の風情があり、どんな日もお茶日和です。
夕方以降は続々とお仕事帰りの方が来られました。見学にお見えになられた方もあって、大変慌ただしくなりました。一時期夜の時間帯は空いていましたが、今はかなり混んでいて、19時以降はこれ以上人数を増やすのが難しい状況です。
流水会ではこれまで入会や見学の制限はしてこなかったのですが、19時以降の見学をしばらくの間(3ヶ月程度)中止しようと思います。当面の間ご見学希望の方は11時から18時までの受付といたします。
さて、最後は恒例のお庭の様子です。庭園では萩の花が少しずつ咲き出しています。


秋の七草に一つでもあるハギはマメ科、カメラでアップにするとよく分かりますね。

この日は池の鯉も活発に泳いでいました。

最後は夜のお稽古を出て通用門から出たところ、雨もすっかり上がって明るい月が出ていました。

最後は夜のお稽古を出て通用門から出たところ、雨もすっかり上がって明るい月が出ていました。

















