流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

お稽古日誌

今後の稽古予定
10月11日(水)10月18日(水)
11月1日(水)午前中のみ特別稽古
11月15日(水)

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9月20日のお稽古ー特別稽古「花月之式」

 9月20日は午後から夕方まで特別稽古として花月を致しました。

 通常のお稽古は原則として午前から夜まで二つの和室をお借りしてお稽古しておりますが、特別稽古は半日だけ、一つのお部屋で行うお稽古です。

 流水会で行っている花月稽古は今のところ平花月のみですが、この一年ほどで皆さんみるみる上達してきました。全体の流れを掴んでいただくことはできているようです。

 とはいえ花月の稽古というのはその日、その場で引いた札によって役割が決まりますので、席入や退出の足運びができなかったり、折据の持ち方、扱い方がいまひとつよくわかっていなかったり、名乗るのは「最初は花だけ、最後は月だけ」というのを忘れていたりします。

 この日はご都合で途中で抜けてお帰りになる方もありましたので、平花月を三回稽古した後、簡単な割稽古をしました。折据を取る、開く、札を取って畳に置く、折据を閉じて隣に送るという基本動作、隅かけのときの折据の取り方、送り方、後ろに下がる時の足の運びなどを繰り返して練習しました。

 皆様からリクエストがあったのは「亭主役の人が折据を懐中するやり方 」です。茶道では懐に物を入れたり、懐から物を出したりする所作が意外に多いのですが、現代では日頃着物を着て生活していませんのでこうした所作を見ただけで真似るのは案外難しく、自分でやってみる必要があります。

  次の花月稽古はおそらく炉になります。お稽古したこと全てを覚えるのは難しいと思いますが、何か一つ新しいことを覚えておいていただけると少しずつ積み重ねは増えていきます。花月は回数をこなすことが大切なお稽古ですからぜひまた機会のある時にご参加いただければと思います。

 お庭の様子も少しだけご紹介しましょう。この日はあいにくの曇り空でした。池には今日もカルガモの姿が見えます。
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 萩もかなり枝垂れていました。花付きはいまひとつ、でしょうか。
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 以前にもご紹介したヌスビトハギです。この写真の方が花はよく見えますね。

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  これhq何を撮ったのでしょうか?実は池の面に沢山のアメンボがいたのです。私の子供の頃は雨上がりの水溜まりでも見かけましたが最近は珍しくなりましたね。

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9月13日のお稽古ー和巾点

  13日は9月2回のお稽古でした。朝夕は少し凌ぎやすくなって来たとはいえ、日中は最高気温が33-34度。まだまだ暑い日が続いています。この日もよく晴れて赤鳥庵前には濃い影が落ちていました。 

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 九月に入って夏の間お稽古をお休みされていた方々が続々と復帰されています。この日は嬉しいお土産をいただきました。秋田名物の「さなづら」です。パッケージに葡萄の絵が描かれていますね。中身は山葡萄を使った薄いゼリー状のお菓子でした。
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  こうした地方の銘菓を皆様といただきながら薄茶を飲む、お茶のお稽古の大きな楽しみの一つです。

 さて、お稽古ではひさしぶりに和巾点をしました。教本には書かれていない伝物の点前なので詳細は書けませんが、幕末から明治という激動の時代に活躍された玄々斎が天皇に献茶をされたことがきっかけで誕生した点前で、由緒ある和巾(古帛紗)の扱いを学ぶお点前です。

 点前そのものの手順は決して難しいわけではありませんが、こと和巾点に関しては成立の過程や使う茶道具の由緒、玄々斎という方がどんな方であったかも含めて覚えていただけると良いのではないかと思います。

 この日は夜にお二人の方がご見学にいらっしゃいました。先行きの見えない時代だからでしょうか。茶道に興味を持つ方は増えているように感じます。嬉しいことです。

 さて、お庭の様子も少しだけご紹介しておきましょう。白式部(シロミコムラサキ)の実が沢山実っています。白い実と池の錦鯉のコントラストがなかなか印象的でした。
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 この日は日の光がよく当たって、萩の花も綺麗に撮れました。
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  そろそろ白萩の花も咲き始める頃です。次回のお稽古あたりに見頃になっているでしょうか。 

9月6日のお稽古ー寒雲卓を使って

 9月に入っても暑い日が続いています。着物も夏物から単衣に変わる時期ですがこの暑さではまだまだ夏物が手放せません。

 それでも季節は進んでいきます。盛夏の間は茶箱の稽古をつづけてきましたが今回からはまた柄杓を持ってのお稽古です。気持ちの切り替えを兼ねてひさしぶりに寒雲卓を持ち込みました。

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 寒雲卓は裏千家十三代圓能斎お好みの小棚です。見かけは普通二重棚のように見えますが地板がありません。写真で水指が置いてあるのは 畳の上、これから茶入を置いて濃茶の点前を始めようとしているところです。地板がないので点前としては「運び」、蓋置は竹を使うのが約束です。

 この棚を使って続き薄茶と濃茶平点前のお稽古をしました。寒雲卓のもう一つの特徴はかけ釘があることです。濃茶の時はこの釘に仕覆の緒を掛けます。また点前の最後には柄杓を掛けることができます。かけ釘のある棚の扱いは難しくはありませんが、何事も自分でやってみることが肝心です。

 皆様には普段から使い慣れた丸卓や更好棚とは違った扱いをする棚もあることを体験していただけたのではないかと思います。

 この日はまた新たに入会してお茶を始められた方もあり、割り稽古や盆略点前、薄茶平点前などのお稽古も致しました。午前中から夜8時過ぎまでの間、外は曇りから晴れ、そしてまた曇って雨が降り出したりとお天気も移り変わりの激しい一日でした。

 お庭の様子も少しだけご紹介しておきましょう。

 秋の七草の一つでもあるススキの穂が出始めました。
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 萩の花もちらほら見えます。萩も秋の七草の一つですが目白庭園では6月頃から見られます。満開ではなくとも咲く時期の長い花です。

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 池にはカルガモの姿も見えました。数は減ってもいなくなることがありませんね。まるでこの池の主人です。

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8月23日のお稽古ー茶箱・月点前

 8月上旬に台風が通り過ぎてからというもの、空に雲の出る日が増えました。日に一度か二度、急に雨の降り出す時間帯があったりとお天気も落ち着きません。
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 この日も午前中は雨の予報でしたが目白は晴れていました。と言っても写真の通りどことなく怪しい雲行きの空模様です。

 この日は入門の許状のお渡しがありましたので久しぶりに利休居士像のお軸を掛けました。許状は文字通り「入門を許す」という書状で、これをいただくと正式に裏千家の門人になります。もっとも許状というスタイルは一般の方には分かりづらいものなので、同時に「初級」の資格証をいただけます。
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 さて、お稽古は今回も茶箱です。今回は卯の花点前、花点前、雪点前、月点前の中からそれぞれご希望の点前をお稽古していただきました。

 茶箱の月点前は茶箱点前の中ではもっとも美しいと言われますが、器据、ウグイス、香合、香火箸、小羽など他の茶箱点前にはない道具を幾つも使います。それぞれの扱いはもちろんのこと、それらを扱うタイミングもしっかり覚えておく必要があります。

 茶箱の点前はどれも稽古の回数を重ねれば必ず自分のものになります。ちっとも覚えられないとお感じの方は、「稽古の回数を重ねる」機会が足りていないということです。

 茶箱点前をマスターしたいとお考えの皆様には稽古を機会にぜひご自分で道具をお求めいただきたいと思います。茶箱は釜がなくてもやかんやポットなどがあればお茶が点てられますし、自分好みの道具を持つ楽しみ、自宅に人を招いてお茶を差し上げる喜びも味わうことができます。

 茶道は習うだけのものではなく、ご自身で実践することができるものですから、稽古場だけでなく、ぜひご自身の生活の中にも茶を点てる、茶を味わうことを取り入れていただければと思います。

 さて、最後に庭園の様子も少しだけ。
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 相変わらずの猛暑続きでカルガモたちも昼間は浮御堂の下に避難していることが増えました。昼間は日陰に隠れていて二、三羽しか姿が見られませんでしたが、日が暮れる頃にはいつのまにか数が増えていました。

 次回の稽古は9月6日です。いよいよ夏休みも終わり、しばらくご家族と過ごしておられた皆様方にも久しぶりにお目にかかれることを楽しみにしております。
 

8月9日のお稽古ー茶箱・雪点前

 8月9日は「特別稽古・茶箱」と題して午前中の時間帯のみ、科目は茶箱に絞ってお稽古を致しました。盛夏の時期は花の入手がなかなか難しいのですが、この日は籠花入に赤と白の千日紅と縞ススキを入れてみました。

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 ご参加くださったのは5名、二つの和室それぞれに風炉を据えて二ヶ所の点前座を用意して一方では卯の花点前、もう一方では雪点前のお稽古をしました。

 いつも卯の花の稽古には小さめの薬缶をかけていますがこの日は鉄瓶で。普段から鉄瓶でお稽古してきた皆様には銀瓶代わりの湯沸かし(おそらくステンレス)で雪点前をお稽古していただきました。

 鉄瓶はやかんや湯沸かしと違って蓋には穴が開いていません。茶箱の点前で鉄瓶を使う際には蓋を閉める、蓋を切る(少しずらして空気が入るようにする)という手順が加わります。また鉄瓶はそれ自体でかなり重さがありますのでなかなか扱いの難しい茶道具でもあります。

 でも、折角特別稽古に出席してくださったのですから一度は使ってみて欲しい、そういう思いでこの日は初心者の皆様に鉄瓶を使っていただきました。

 湯沸かしの方は蓋に穴が開いているので鉄瓶のように蓋を切る必要はありません。では、この穴はどちらにむけて使うのが良いのでしょうか。雪点前のお稽古をされた皆様にはそんなことも考えていただきました。

 茶箱の雪点前はお盆を使わない茶箱点前です。代わりに茶箱に「掛合」をかけてそれを点前に使います。掛合の右上角には丸い穴が開いていて、点前中はそこに帛紗を置くこと、拝見者を出した後の帛紗の扱いに特徴があります。

 雪点前をお稽古されたお二人の方は思いの外慣れていらしたので「拝見付」でのお稽古の後、「拝見なし」でもお稽古をしていただきました。拝見の有無で道具をしまいつける手順が少し変わるのも茶箱点前の面白いところです。

 様々な茶箱点前を稽古すると、いずれ共通の法則のようなものがな見えてきます。慣れないうちは大変だと思いますが、ある日突然見通しが良くなる時がやってきますから諦めずにお稽古していただきたいと思います。

 さて、この日は朝のうちは曇り、稽古が始まると晴れてきて、一日中雨が降ると言っていた天気予報は大外れかと思っていたところ、稽古の終わり近くに急に雨が降り出しました。

 終わって帰る頃にはかなり強く雨が降ってきて、ひさしぶりに雨の目白庭園を見ることとなりました。

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 次回のお稽古はお盆休み明けの23日です。
  
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