流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

オンライン稽古

今後の稽古予定
4月3日(水)午後と夜間
4月17日(水)
4月24日(水)第一和室のみ終日
5月8日(水)、5月22日(水)
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1月13日ーオンライン初稽古 台子濃茶

 この数日は関東でも冷え込みが厳しかったのですが、ようやく寒さも緩んだ13日、流水会の今年最初の稽古をオンラインで行いました。

 しばらくぶりのオンライン稽古、そして新年最初の稽古でもありますので、今回は台子(だいす)の濃茶平点前をご覧いただいた後、台子についての簡単な座学を行う形としました。

 台子というのは大型の一重棚です。今回使った台子は「竹台子」といって天板と地板が桐の木地、四本の柱が竹でできているものです。台子の天板中央に棗、地板には水指、杓立、建水(中に蓋置を入れて)かざった状態から点前を始めます。

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 普段の平点前を大きく違う道具は杓立(しゃくたて)です。柄杓はこの杓立に立てて入れておきますので、水屋から持ち出す必要がありません。

 お点前の詳細についてはここではご説明致しませんが、炉の濃茶点前はとにかく点前中に右に左にと体の向きを変える回数が多いのが特徴です。台子の薄茶点前のご経験のあるKさんからは「薄茶と違ってとても大変そうに見えました」というご感想をいただきました。

 向きを変える回数が多いということは、それだけ着物のあわせが乱れやすいということにつながります。火箸の扱いがあり、柄杓の扱いがあり、その上着物のあわせも気にしなければならない。たしかにはじめは少し大変かもしれませんね。

 でも、この点前がきちんとできるようになると、よりフォーマルなお茶の形というのが見えてくるようになると思いますので、事態が終息してまた対面で稽古ができるようになったら、一度は皆様にもお稽古していただきたい、そんな風に考えております。

 オンライン稽古は不自由な面もありますが、マスクなしでお話できるというメリットもあります。今回、久しぶりに皆様とマスクなしでお話できたのは私にとっても嬉しいことでした。お仕事の都合などもあると思いますが、次回のオンライン稽古でまた皆様とお会いできたらこの上ない喜びです。

 

6月13日のお稽古ー抹茶はなぜ茶碗で飲む?

 13日のオンライン稽古には小学生のHさん姉妹が来てくださいました。お茶室での稽古ではお二人ともすでに柄杓を持ってのお点前まで習っていたのですが、オンライン稽古はご自宅のお道具の関係で盆略点前です。

 この日はお二人のために写真のお菓子をご用意しました。銘は「青時雨」、こなし生地であんを包んだお菓子です。

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 この日は妹のKちゃんから「先生、質問があります」と言われたので「なんですか?」とおたずねすると「いつもはコップで飲むのに、どうして抹茶だけ茶碗で飲むのですか?」と。こういうところに疑問を持ってくれるのは嬉しいことです。

 たしかにお水であれ他の飲み物であれ、現代の暮らしではコップやカップで飲む場合がほとんどで茶碗で飲むのはお茶だけです。でも、もともとお茶を飲むための器だから「茶碗」。実は、抹茶が日本に入ってくると同時に茶碗も日本にやってきたのです。

 それまでの日本では茶碗のように釉薬のかかった焼き物、というのは少なかったようですね。いつの間にか「茶碗」という名前が陶磁器の器の代表選手のようになってしまって、その結果「ご飯茶碗」という不思議な呼び名が生まれたりしました。

 ちょっとお茶の歴史にも触れることのできたお稽古でした。 

6月10日のお稽古ーオンライン稽古で続き薄茶

 オンライン稽古のお花、この日は紫陽花、ゼニアオイ、撫子(白)を有馬籠に入れました。できるだけ小さいものを選んだつもりでしたが紫陽花は茶花にするには花が大きいですね。山紫陽花か甘茶ならよかったのですが、花はその時のもの。贅沢は言えません。

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 オンライン稽古も6月は顔ぶれが固定してきました。とくに熱心なのはTさんとKさんのお二人です。Tさんの盆略の稽古は夫が見ていますが、なかなか手順が覚えられなかったTさんも稽古の回数が増えた効果で随分スムーズに手が動くようになってきました。
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 この日はKさんから「続き薄茶をしたい」というご希望がありましたので久しぶりにやってみることにしました。お棚はお持ちではないということでしたので運び点前です。

 続き薄茶は茶事などではよく見られる点前で、濃茶点前に続けて薄茶点前をする(つまり後炭を省略する)というお点前です。お濃茶を練り客一同で服した後、連客に急ぎの方があるなどお客様の方から続き薄茶をお願いする場合とご亭主の方から「勝手を申しますが続いて薄茶をいたします」と言う場合の二通りの問答があります。

 問答の後、亭主は濃茶の茶碗と建水を持って水屋に下がり、座布団・莨盆・干菓子を順番に持ち出した後、薄茶の茶碗と建水を持ってきて薄茶点前を始めます。

 運びで続き薄茶をすると、薄茶の最初の部分の手順が少し棚付きの場合とは異なるのですが、Kさんはポイントになる箇所をよく理解しておられました。

 続き薄茶では薄茶をいただいている途中に茶入と仕覆の拝見が入り、棗と茶入の入れ替えがあります。(夫はこれを見て「濃茶付花月みたいだね」と言いましたがまさにその通りです)。拝見に出した後、さらに必要なだけ薄茶を点てます。

 「おしまいください」の声がかかると仕舞付けに入り、最後に茶杓と棗を拝見に出します。運びの場合は拝見から戻った茶入、茶杓、仕覆、棗の四つを同時に持ち帰る必要があり、本当に最後まで気が抜けません。

 このところオンライン稽古では割稽古や盆略点前が多く、ここまで時間のかかる歯応えのある点前をしたのは久しぶりでしたが、やはり良いものですね。

6月3日のお稽古ーオンライン稽古は続く

 流水会は六月もオンライン稽古を続けることになりました。

 この日はオンライン稽古で茶入荘(ちゃいれかざり)をしました。茶入荘の点前は主客の共通の知人、または当日の客からいただいた茶入をお披露目する際に行う点前です。
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 「茶事で茶入荘をするときは、初座の床に帛紗を広げて茶入をかざっておきます」というお話をしたのですが、ちょうどタイミングよくこの日の座学は「茶事のはなし」でした。

 茶事というのは茶道の正式なもてなしの形で、懐石、炭点前、濃茶、薄茶を順番に行うものです。懐石・初炭・主菓子をいただくまでを「初座」、濃茶・後炭・薄茶を「後座」といいます。

 「茶事」のやり方を理解すると、自分でもお茶でお客様をもてなすことができます。日頃のお茶の稽古というのはそういうもてなしが自分でもできるようになることを目標としているのですが、点前の稽古ばかりしているとなかなかそれが見えてきません。
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 初心者の皆様方にも茶事の存在を知っていただきたかったのですが、あいにくこの日はご都合がつかず、座学を聞いてくださったのははベテランさんばかりでした。
 
 6月にはいって皆様会社・学校の再開とお忙しい日々をお過ごしなのでしょう。嬉しいことではありますが、皆様のお顔を拝見できないことは寂しくもあります。

  

5月27日のお稽古ー5月最後のオンライン稽古

 緊急事態宣言の解除を受けて、急に出勤が決まったり、これまで止まっていたお仕事が動き出した方が多かったようで「残念ですが今日は参加できません」というご連絡が何件か届きました。

 思っていたよりも皆さんがいらっしゃる時間が遅くなることがわかったので、まずは私自身のお稽古から。長緒で濃茶を練りました。
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 この日参加してくださったのはKさんとTさんのお二人でした。

 15時からの座学にTさんが間に合わなかったので今回はKさんお一人が受講。この日は「千利休と裏千家」というテーマでお話をさせていただきました。

 利休居士が秀吉の命により切腹したことは広く知られていますが、秀吉に召抱えられるより前がどうであったのか、当時の茶道のはどのようなものであったのか、そして利休居士の死後千家がどうなったのか、その後どのような経緯で三千家ができたのかなどなど。

 座学のテーマに合わせてこの日の軸は「茶禅一味」でした。
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  この日の参加者はお二人だけでしたので、少し予定より遅れて来られたTさんにもリモートでの盆略点前のお稽古のあと、座学をいたしました。Zoomの録画機能を使って収録した内容は、流水会の他の皆様にも公開したいと考えています。
  
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 オンライン稽古は六月に入っても続ける予定です。皆様、お仕事の再開でなかなか思うように時間がとれないとは思いますが、ちょっと一服してみたいなという時にはぜひまたご参加いただければ嬉しく思います。
ギャラリー
  • 3月20日のお稽古ー続き薄茶、大津袋
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  • 3月13日のお稽古ー釣釜、台子で平点前
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