ゴールデンウィーク中はお稽古がありませんので、自宅で薄茶を点てて飲まれる方もいらっしゃると思います。「家で点てたお茶よりお稽古の時の方がお茶がおいしい」という声を時々耳にします。違いはどこにあるのでしょうか。

 自分で点てるより、人に点ててもらったお茶の方がおいしいということは確かにあるのですが、それ以外の条件をもう一度チェックしてみると、より美味しく薄茶を飲むことができるかもしれません。

▶︎ポイントその1.  抹茶の鮮度を見直す

 抹茶を美味しくいただくためには、抹茶の鮮度が重要です。一番香りが高く美味しく感じられるのはやはり缶を開けてすぐのタイミングです。1ヶ月以上たつとかなり香りが飛んでしまいます。冷蔵庫で保存すればしばらく持ちますが、缶を開けたらできるだけ早く飲みきると良いです。


▶︎ポイントその2.  「水」を変えてみる

 抹茶を点てるとき、案外盲点なのが「水」です。コーヒーや紅茶でもそうだと思いますが、薄茶はかなり水の味の影響を受けます。水道水を沸かしたものをそのまま使っているという方は、一度ミネラルウォーターを買ってそれを沸かしたお湯で薄茶を点ててみてください。違いがはっきりわかると思います。

 流水会のお稽古では水道に簡易型の浄水器をつけています。浄水器を通した水を使うだけでもかなり違います。水そのものが不味いとどんなに高い抹茶を使ってもおいしい薄茶にはなりません。

▶︎ポイントその3.  お湯の温度を変えてみる

 もう一つ大切なのはお湯の温度です。温度が高すぎるといくらがんばっても薄茶はうまく泡が立たないのです。お茶を点てるときにヤカンやポットで沸騰したてのお湯を使っているのなら、少し水をさして温度を下げてみましょう。

 私が家で薄茶を点てるときは、電気ポットで800ccのお湯を沸騰させて、そこに200ccほど水を足してから使っています(季節によって多少違いはあります)。

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 お稽古のないしばらくの間は、ぜひご自宅で「薄茶をより美味しく点てる」ことを追求してみてください。