春といえば桜、私たちがお稽古をしている赤鳥庵のある目白庭園には大きな枝垂れ桜の木があります。お稽古の日に桜がほぼ満開、ということにはなかなかならないのですが、今年は久しぶりに美しい花の姿を見ることができました。嬉しいことです。
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軸は「竹有上下節」です。竹という字がまるで竹の姿のように書かれているのが面白いですね。
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さて、お稽古の方は引き続き炉でのお点前です。入会してまもない皆様は初歩の盆略点前、初心者の皆様は薄茶の平点前、少し慣れた方々は濃茶の平点前、そして先日上級の許状を取られた方々には台天目とこの日も色々なお点前をお稽古しました。
 
また、この日もご見学の方が1名ありました。学生時代にお茶をされたご経験があり、再開するにあたってお稽古場をさがしていらっしゃるとのことでしたので「4月の間に様々なお稽古場をご見学されて、5月から始められるとよろしいですね」と申し上げました。お茶の稽古では4月までが炉での稽古、5月からが風炉の稽古に変わります。4月末が一つの区切りなのです。

ただし、初めてお茶を習う方にはこの区切りはあまり意味がありません。季節に関係なく初歩の「盆略点前」からお稽古を始めるからです。流水会でもこのところ相次いでお二人の方が入会されて、初歩の「盆略点前」をお稽古中です。

お茶の世界での経験年数も、年齢や性別も異なる方々が同じ日に茶室を訪れて、それぞれが自分にあった稽古をする。それが私達流水会のお稽古です。

次回、4月20日は炉の稽古も最後になりますので、久しぶりに上級の点前のお稽古も予定しています。初歩から上級まで、次回も様々なお点前をすることになるでしょう。

さて、庭園の様子ももう少しご紹介しておきましょう。

枝垂れ桜と並んでお庭の春を彩るハナカイドウが満開を迎えました。あまり大きくない木ではあるのですが、ソメイヨシノなどに比べると花の色が濃くとてもゴージャスな感じです。
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 射干(シャガ)の花も咲き始めました。シャガは中国が原産地だそうですが、この時期東京ではあちこちの庭園でよく見かける花です。
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花の季節が過ぎると今度は若葉の季節が待っています。