晴渡った空です。例年、12月は晴れると暖かい日も多いのですが、この日は今年一番の冷えこみ、なんだか駆け足で冬がやってきたかのようです。
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 今年最後のお稽古でしたので床には「時不待人」(ときひとをまたず)を掛けました。
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 この日は七月のお稽古再開以来もっとも多くの方が予約をしてくださっていたたのですが、寒くなってきたこともあるのでしょうか、直前に欠席の方が二名ほどありました。お一人はご自身が風邪をひいてしまった、もう一人の方は「職場で発熱者がありましたので出席はご遠慮します」とのことでした。新型コロナの流行で、皆様十分に用心を重ねているはずなのに、寒くなってくるとどうしてもこういうことが起きます。

 流水会のお稽古は現在時間帯別の予約制をとっていますが、予約時間の変更を希望された方もいらっしゃいました。やはり年末が近づいて皆様お仕事も忙しくなっているのでしょうか。稽古の行き帰りの電車も心なしか二週間前より混雑していたように感じました。

 稽古科目は唐物、台天目などの「伝もの」の濃茶点前と薄茶の平点前を中心に行いました。伝ものの点前にはテキストがありません。すべて師匠から弟子へ口伝で伝えるものとされています。いったん覚えてしまえばそう難しいものではないのですが、やはり初めて習う方にとってはなかなか手強いようで、午前中に台天目の稽古をなさったお二人の方は慣れない茶道具の扱いに苦労されていました。

 午後は唐物の稽古をされた方が三名ほど。皆様ベテランですのでこちらから声をかけるだけでするすると点前が進んでいきました。実はお茶の点前を覚えるポイントというのは、自分の頭の中にその「先生の言葉」と自分の所作とを結びつけていくところにあります。

 教える側としては、皆様の稽古の時にはできるだけ同じ言葉を発するように気をつけています。この「口で動作の仕方を教える」というのはなかなか面白い仕組みだと感じます。

 伝ものの許状をお持ちでない方々とは薄茶平点前を中心にお稽古いたしました。ちょっと長くなりましたので薄茶についての話はまた別の機会に譲ります。

 最後に恒例のお庭の様子から。

 雲一つなく晴れ渡った空はまぎれもなく冬のもの。池の水面の反射も綺麗でした。
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 錦鯉の姿も今までになく色鮮やかに見えます。
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 万両の実が赤く色づいていました。
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