10月2回目のお稽古日もよく晴れました。この日は久しぶりに13時スタート、第一和室と第二和室の両方のお部屋を使っての稽古でした。

 この日の掛物は「吾心似秋月」。私の心は秋の月に似ている、とは仏道の悟りを開いた者の心境を澄んだ夜空に浮かぶ冴え冴えと輝く月に喩えたものだと思いますが、墨跡というのは不思議なもので、この掛物を見ているだけで秋の夜の月を見ているような心持ちが致します。
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 茶花は宗全籠に秋の野の花を七種(ヨメナ、ホトトギス、シャクチリソバ、オオイヌタデ、セイタカアワダチソウ、エノコロ草、シマススキ)を入れました。これも十月だけの景色です。
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 中置の稽古も2回目となりましたので、第二和室の方では風炉の敷板を大板にしました。通常風炉の敷板(小板)は縦横が九寸五分(28.8センチ)ですが、大板はひとまわり大きい一尺四寸(42.4センチ)あります。

 小板でも大板でも基本的な茶道具の位置に変わりはないのですが、大板の場合は風炉を少し後ろに据えて、蓋置と柄杓が板の手前側に載るという点が異なります、と口で言うのは容易いのですが、目の前の景色が変わると意外に戸惑うものです。大板でお稽古された三名の方はそれを実感されたのではないかと思います。

 流水会ではコロナ対策として換気のため窓を全開に、廊下と和室の間の扉も開け放ってお稽古をしておりますが、この日は午後3時過ぎくらいからは空気が冷え込んで、袷の着物の肩がひんやりとするほどで、まさに「火を客の方に近づける季節」を実感しました。

 最後にこの日の庭園の様子もご紹介しましょう。

 赤鳥庵前の秋明菊がようやく開きはじめました。昨年はもっと多くの株があったのですが、今年は夏の暑さのせいでしょうか。少し少なめです。
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 台湾ホトトギスも咲き始めました。こちらも昨年より花は少ないようです。
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 今年は昨年に比べると全般に秋の花の開花が遅れている印象ですが、門を入ってすぐのところで山茶花が咲いていました。花は小ぶりですがとても華やかです。
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 そしてこちらはチャノキの花、そうお茶の花です。お茶の花は下を向いて咲きます。
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  次回は炉開きです。お稽古は十一月から炉の点前になります。