毎日目まぐるしくお天気の変わる今日このごろ、ちょうどお稽古を始めようという頃になって雨が降り始めました。でも、そんなお天気でも大勢の方がお稽古にお見えになりました。嬉しい限りです。

 久しぶりに点前座の写真を撮りました。お軸は「吾心似秋月」です。
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 そしてこちらはこの日のお菓子、銘は十六夜です。
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 さて、お稽古の方ですが、上級チームの皆さんは真台子を使っての奥伝の稽古をされました。奥伝稽古の詳細は書けませんが、あらゆる道具の扱いが最上級に丁寧なので、とても時間がかかる稽古です。時間内に希望者全員がお稽古できるか心配しましたが、どうやら無事に終わったようでした。

 「〜ようでした」と他人事のように書いているのは、私もその稽古の様子を見ていないからです。奥伝の指導はI先生にお願いしています。いつもは二つある和室の間の襖を開け放ってお稽古しているのですが、奥伝はお許しのない方は点前を見ることも許されません。そこで襖をぴったりと閉めてのお稽古となりました。なんだかいつもと景色が違う、と思った方もおられたことと思います。

 初級・入門チームのお部屋では皆様お一人お一人の進捗に応じて、薄茶平点前、貴人点、貴人清次などのお稽古をいたしました。貴人点・貴人清次は身分の高い方にお茶を差し上げる場合の点前です。

 皇室の方々以外はすべて平民となった現代日本では、「身分の高い方」というのがなかなかピンと来ないのが難しいところではありますが、お雛様のお道具にも似た茶碗や菓子器を使っての稽古は、古い時代に思いを馳せる体験でもあります。

 また、今月は久しぶりに新しい仲間を迎えました。初めてお茶を習う方には割稽古といって、お辞儀の仕方や畳の歩き方、お茶やお菓子のいただき方などを一つ一つお稽古していただくところから始めます。意欲にあふれた方がいらっしゃると、教える側も「よし、頑張ろう」という気になります。

 最後にお庭の様子を。

 庭園では萩の花が咲き始めました。今咲いている花はピンク色。たしか去年は白い萩の花も見かけた記憶がありますが、そちらはまだのようです。
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 ギボウシの葉の間から顔を覗かせているのはホトトギス。ようやく一つ目が開花しました。これから次々に花開いていくことでしょう。
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 紫式部も色づきが濃くなってきました。
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 少しずつ秋の装いに移り変わるお庭の様子もまたここでのお稽古の楽しみの一つです。