台風が去って猛暑復活。連日最高気温が35度を超える日が続いています。空には入道雲。夏雲多奇峰(かうんきほうおおし)とはこのような姿をいうのでしょうね。
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 お稽古の軸は暑さに負けずにしっかり頑張りましょうという意味をこめて「平常心是道」をかけました。お花は秋海棠と縞すすき、細いお花はなんとハッカ(ミント)です。茶室に香りの強い花は厳禁といいますが、葉をちぎったりしなければ香りませんし見た目は野草。実はこの日の朝、河川敷で摘んできたものを入れました。
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 八畳の方は籠の掛花入にリンドウと仙人草です。
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 これだけ暑いと風炉釜の前に座るだけで汗が滝のように流れます。そんな暑さを避ける意味も含め、流水会では毎年夏は茶箱の稽古と決まっています。今年の茶箱のお稽古はまず卯の花点前からスタートしました。卯の花は裏千家十一代の玄々斎が考案された四つの点前のうちのひとつです。

 この日ははじめて茶箱点前をなさる方がお二人いらっしゃいました。茶箱には茶筅を入れる茶筅筒、茶巾を入れる茶巾筒、お菓子を入れておく振出など、ふだんの点前では使わない道具が登場しますので、卯の花点前の稽古を通して、これらの扱いに慣れていだくことから始めました。

 上級以上の皆様には卯の花点前に加えて花点前、雪点前にも挑戦していただきました。これらの点前では棗や茶碗、茶杓が仕覆に入っていますので、仕覆から取り出して点前をし、また仕覆に入れて仕舞うという手続きが加わりますので、少し難しくなります。

 腕に覚えのある方は月点前です。茶箱の月点前は器据(きずえ)という4枚綴りの板を使う、見た目にも風雅な趣のある点前ですが、お香や小羽、うぐいすと呼ばれる茶筅を立てておくための針などの扱いも加わってきます。

 この日のお稽古は約10名でしたが、全員が2回、多い方は3回お点前をしたので薄茶ばかりとはいえなかなか充実した稽古となりました。いつもより多めに用意したおいた干菓子もすっかりなくなってしまいました。

 稽古中の写真は撮りませんでしたが代わりにお庭の様子を少しだけご紹介します。

 こちらはカルガモの雛。心なしか暑そうに見えます。手前は紫式部の実でしょうか。まだ色づいてはいません。
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 庭園のあちこちで萩の花が咲き始めました。萩は花を二度咲かせるのですが、これはもう二回めのような気がします。やはり今年は花が早いですね。
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