ようやく傘の要らない水曜日がやってきました。梅雨も明けたとのことなので、裏千家の代表的な夏の点前である名水点と洗い茶巾のお稽古をいたしました。

 名水点はその名の通り名水を使って行う点前です。名水とは名のある湧き水や井戸水のことで、昔から名水を茶の湯に用いることはさかんだったそうで、木地の釣瓶水指にしめ縄を張ってしめ飾りにしておきます。
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 釣瓶水指は年に一回しか登場しませんし、せっかくの名水点ということでしたので、お稽古の最初に皆様にお水とお濃茶を味わっていただきました。お茶は奥西緑芳園の「紫の昔」、I先生がお持ちくださいました。奥西緑芳園さんのお抹茶は通販でしか買えないものと思っていたら、今はやましたさん(茶道具屋さんです)にも置いてあるのだそうです。

 薄茶は洗い茶巾。こちらは平茶碗に水をはって茶巾を畳まずに流していれておく点前です。平茶碗から建水に水をあける時のさらさらという水音が涼を誘います。平茶碗の扱いは慣れればどうということはありませんが、最初のうちは少しやりにくいかもしれません。

 初心者チームの皆さんもようやく少しずつお点前が形になってきました。盆略点前をなさっている皆さん、薄茶平点前をお稽古中の皆さんも最後まで通して点前ができるようになりました。月二回の少ないお稽古回数ですが、皆さん本当に熱心にお稽古してくださるのが嬉しい限りです。

 暑くなってきたのでお花は宗全籠に入れましたが、夕方にはもうしおれてきた花があったので、夜は竹の一重切に入れ替えて掛け花に変えました。

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 先月入会されたKさんから「お稽古中に床やお花の写真を撮ってもよいでしょうか」とご質問がありました。私自身は自分で用意した当日の点前道具や花を稽古記録を兼ねて撮影しておりますが、招かれたお茶会や先生のところにお稽古に伺う時は撮影はしないのがお茶の世界でのマナーです。「床や花(お道具やお菓子も)は心のカメラに止めてください」とKさんにはお話ししました。

 さて、この日のお庭の様子も少しご紹介しておきましょう。庭園では百合が真っ盛り。ヤマユリ、オニユリが咲き出しました。
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 こちらは白い葉が涼しげなハンゲショウです。
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