4月とは思えぬ冷たい空気と雨模様の空。このところ流水会のお稽古日はお天気に恵まれません。でも、幸いこの日は午後から徐々に日差しが戻って、夕方には青空が見えました。
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 この日の床には久しぶりに出したお軸を掛けました。「無心帰大道」(無心なれば大道に帰す)。無心、つまり心になんのわだかまりもない状態であれば、大道、すなわち悟りにたどり着く、といった意味の禅語です。お茶の世界では「悟り」は「茶道の奥義」と言い換えても良いのかもしれません。お軸の向こうから「お稽古頑張れよ〜」と叱咤激励されている、そんな気持ちになります。
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 さて、この日は炉の稽古おさめ。次回からはすべて風炉での稽古になりますので、それぞれがお稽古中の科目をおさらいすることにしました。トップバッターはなんと私自身!、大先輩であるI先生から「この前お点前をしていないから」という理由で前回何名かの皆さんがお稽古した奥伝の点前をやることに。これは予想外のことで、ちょっぴり冷や汗をかきました。

  徐々に皆様が集まりはじめた頃から、濃茶・薄茶の平点前や和巾点、盆点などのお稽古をいたしました。初心者チームの皆さまには引き続き盆略点前、そして一足早く風炉の薄茶平点前にも挑戦していただきました。

 また、この日は嬉しいことに三名の新しい仲間が加わりました。目白庭園のすぐ近くにお住まいだというNさん、お仕事を終えてから小学生のお嬢さんと一緒にいらっしゃったMさんです。ご縁あって一緒にお稽古できるようになったのは本当に喜ばしいことです。

 お庭の様子もご紹介しておきましょう。
 
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 赤鳥庵のすぐ前では石楠花の花が満開です。

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 こちらの愛らしい花はヤブデマリというそうです。

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 赤鳥庵裏の芝生広場にはこんな花も。調べてみたのですが、おそらくナニワイバラというバラ科のお花ではないかと思います。

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  梅の木にはもう青い実がついて、こんなに大きくなっていました。
 次回のお稽古は五月九日。茶室もお庭もガラリと趣を変えているはずです。