流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

2021年07月

今後の稽古予定
10月11日(水)10月18日(水)
11月1日(水)午前中のみ特別稽古
11月15日(水)

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7月21日のお稽古ー洗い茶巾・葉蓋・四ヶ伝など

 梅雨が明けて最高気温が30度を超える日が続いています。空の色も流れる雲もすっかり夏の趣です。
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 こんな日こそ夏のお点前、ということで洗い茶巾のお稽古をしました。洗い茶巾は平茶碗に水を入れ、濡れた茶巾と茶筅、茶杓を仕組んで運びだし、席中で茶巾を絞って畳む所作のある薄茶の点前です。

 この点前では茶碗に入った水を建水に捨てるときのサラサラという水音がご馳走です。私の師匠などはよく「滝の水が落ちるように」とおっしゃっていました。冷房のない時代には五感で涼しさを演出する工夫が行われていました。耳で聞く「音」もその一つというわけです。

 幸い私たちのお稽古している茶室はエアコン完備。窓を開けて換気をしていても天井の方から冷風が出ているのでなんとか着物でお稽古することができます。ありがたいことです。

 稽古は時間帯ごとの入れ替え制・事前予約制で行っていますが、時間帯によってはお一人だけ、という場合もあったりします。そんな時間帯にはみっちりと唐物、台天目、盆点など少し時間のかかる中級の点前をお稽古していただきました。

 この日一番人数が多かったのは17時から19時の夜の時間帯でした。急遽お部屋の予約を追加して、夜は二つの茶室に人数を分散して稽古をいたしました。お仕事で忙しい皆様が茶道の稽古のために時間を割いてくださるのは私たち教える側にとっても嬉しいことです。
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 床の軸は「日々是好日」。新型コロナウィルスの影響でなかなか思うようにいかないことの多い今日この頃ではありますが、今目の前にある時間、目の前にあることを真剣に、大切にしていきたいものです。

 さて、庭園の方ですが暑さのためかお花の姿はあまりなく、相変わらず池はカルガモ天国。この日の稽古中も何度もカモたちのガァガァと騒がしく鳴く声が聞こえてきました。
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 人を恐れる様子がまったくないのも相変わらずです。
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 外は相当暑いでしょうに、この日も和装で!! 婚礼写真の前撮りをするカップルの姿がありました。振袖姿の女性の撮影もありました。着物を着なれている私でも夏は相当用心しないとあっという間に熱中症になりそうなのに、皆さんすごいなぁと感心しました。

 さて、次回の稽古は8月。8月といえば茶箱の季節です。昨年は結局茶箱の稽古をやらずじまいでしたので、今年はやらないわけにはいきません! 
 
 


 



 
 

お知らせ:緊急事態宣言に伴う終了時刻の変更について

 すでにニュースで報じられていますように7月12日から8月22日まで東京都内に緊急事態宣言が発令されます。従来、緊急事態宣言発令中は赤鳥庵は茶道での利用はできませんでしたが、今回については豊島区が「まん延防止措置の時と同様、赤鳥庵の夜間の利用を20時までに制限する」と決定しました。

  したがいまして、7月21日(水)、8月11日(水)は予定どおり赤鳥庵にて流水会のお稽古を致します。ただし、前回までと同様夜間の最終退出が20時となりますので、夜間の稽古時間帯は17時から19時に変更致します。

 お間違いのないよう、皆様どうぞよろしくお願いいたします。

流水会 後藤宗純 

7月7日のお稽古ー葉蓋、貴人清次

 7月7日、珍しくお稽古の日が七夕に当たりました。とはいえ新暦の七夕は梅雨の真っ最中で夜空に星を見ることはなかなか望めません。やはり旧暦の7月7日が七夕という行事の日程としてはふさわしいのではないかと思います。旧暦の7月7日というのはいったいいつ頃なのか、といいますと今年の場合は8月14日になります。
 
 とはいってもせっかくの七夕ですので、葉蓋のお稽古をすることにしました。葉蓋は裏千家十一代のお家元である玄々斎が七夕の茶会の折、末広籠の受け筒を水指に見立て、蓋の代わりに梶の葉を使ったことが由来のお点前で、裏千家では夏の点前として知られています。

 水指は受け筒に限らず、蓋代わりの葉も梶の葉以外に様々な葉を使ってよいことになっていますが、毒のある植物の葉は不向きです。たとえば、紫陽花の葉やヤツデの葉などは使いません。

 今回ご用意したのは桑の葉、アカメガシワの葉、フキの葉でした。葉蓋に使える葉はないかしら、と毎年春先から河川敷を散歩しながら探していますが、今年はちょうどよい感じの桑の葉が見つかりました。桑は梶と同じ仲間で葉の形もよく似ていますが、梶より少し葉に光沢があります。
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 お菓子も七夕にちなんだきんとんをご用意しました。 
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 このきんとんにお菓子屋さんのつけた菓銘は「七夕」でしたが、それではちょっと捻りが足りませんね。私なら「星合」(七夕の別名です)とか「願い事」などと付けたいところです。

  この日のもう一つのお稽古科目は貴人清次でした。「貴人」と「お次」(お供の者)の両方にお茶を差し上げるという現代の暮らしではなかなか実践する機会のないお点前ですが、そうした点前が作られた古い時代のことを思いおこしながらお稽古をするのも一興ではないかと思います。

 薄茶の点前と濃茶の点前の手順がかなり違う、というのもこの科目の興味深いところです。「なぜ、こういう手順になっているのか」を考えてみる、というのもお茶の楽しみの一つです。

  さて、この日のお庭の様子もご紹介しておきましょう。
 
 抽選会の日に蕾が膨らんでいたヤマユリの花が見事に開いていました。花があまりに大きく重たそうな感じがするほどです。
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 池は相変わらずカルガモのの天下で、お稽古の間もカモたちの騒がしい声が響き渡っていました。
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 そして、またまた雛が誕生したようです。小さな小さなカルガモの雛が三羽ほど、大人の鴨に混じっているのが見えました。

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 さて、次回のお稽古は……と言いたいところですが、またしても都内に緊急事態宣言が発令されるようです。 残念ですがまたしばらく稽古が中断しそうです。まったく悩ましいことです。

7月の抽選会

 土砂降りの雨の日の抽選会でした。この日の参加者は18名。抽選会の参加人数で世間の皆様がコロナウイルスの感染状況をどの程度「危ない」と感じているかが分かるのでは、と考えていたのですが、参加者が少なめだったのはお天気のせいもあるかもしれません。

 私の抽選番号は8番で、無事に9月の水曜日2回の予約ができました。お茶の稽古や茶会のために茶室を借りようとする方はまだあまり多くはありません。予約日も土日や9月の後半はかなり埋まったものの、9月前半は意外と予約枠が空きのまま残りました。

 皆さんやはり9月前半くらいまではなんとなく集まりは避けたい、そんなお考えなのでしょうか。

  さて、この日の庭園はカルガモ天国でした。雨が降ってあまり人が来ないせいか、カルガモたちは庭園の通路を我物顔で行進していました。私がそばで写真を撮っても恐る様子もありません。
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 池の方を見てみますとひと回り体の小さなカルガモがいました。やはり今年もここで生まれた雛がいるのですね。それにしてもあまりに数が多いので、ざっと数えてみたところ、池にいるだけで16羽!これだけの数がいるとなると、当面は賑やかでしょうね。
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 庭園に咲く花は思ったより少なかったのですが、今にも咲きそうなヤマユリの蕾を見つけました。次回のお稽古では花が見られるのではないかと思います。
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 そしてこちらのうっすら赤く色づいた実は椿です。鉢植えで育てる時は栄養分が取られるので実がならないように早めに摘んでしまうのですが、こちらのお庭では立派な実がいくつもなっていました。椿の実からとれるのが椿油、ヘアオイルとして有名ですよね。
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6月30日のお稽古ー風炉の点前

 緊急事態宣言が解除されて、ようやく稽古を再開しました。久しぶりの目白庭園赤鳥庵の前は青楓の葉が鬱蒼と繁っていました。
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 しばらくお休みしている間に季節は移りすでに6月も最終日。ようやく風炉の稽古の始まりです。風炉を出して釜をかけ、お花は宗全籠に入れました。許状をお渡しする方がありましたのでお軸は利休居士です。
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 ご自宅に風炉や釜をお持ちでない皆さんがほとんどなので、この日の稽古は実質的な初風炉となりましたので、薄茶、濃茶の平点前を中心に小習のお点前を致しました。

 私たちのお稽古しているお部屋は京間の十畳ですので、二ヶ月ぶりに稽古をしてみると広さを感じます。立ち座りや畳の上を歩く感覚を思い出しながらのお稽古で「思ったよりも足が疲れました」というお声が上がりました。
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 しばらくの間、自分で点てたお茶しか飲んでいなかったという方も多く、誰かが点ててくださったお茶をいただけることが嬉しかった、というお声もありました。

 「茶の湯とはただ湯を沸かし茶をたてて飲むばかりなることとしるべし」

 とは利休百首の中にある言葉ですが、お茶を点て、お茶をいただくことのよろこびを感じることのできたお稽古でした。

 さて、この日は一日どんよりとした曇り空で時折小雨の降る、いかにも梅雨らしいお天気だったのですが、庭園の池では今年もカルガモが元気に泳いでいました。
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 赤鳥庵の前ではギボウシが薄紫の花をつけていました。蕾が擬宝珠に似ていることから名付けられたそうですが、私の目にはあまり似ているようには見えません。
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 裏の芝生広場では八重のクチナシが白い花を咲かせていました。今の若い方がたは渡哲也さんの歌はご存知ないでしょうね。
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 次回は来週7月7日です。例年ですと庭園入口に大きな笹飾りが出る頃ですが今年はどうでしょうか。


 
ギャラリー
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