流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

2020年06月

今後の稽古予定
6月21日(水)
7月5日(水)7月12日(水)特別稽古、
7月19日(水)*夜間のみ 7月26日(水)午前・午後のみ
8月2日(水)8月9日(水)特別稽古、 8月23日(水)
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オンライン稽古から茶室での稽古へ

 しばらくブログを書いていない間に3回ほどオンライン稽古がありましたが、今月は皆様お仕事が始まって忙しかったのか、どの日も参加はお一人ずつでした。

 オンラインでの稽古とはいっても、小さいながらも部屋に軸をかけ、花や菓子を用意し、皆様がなさるお点前と同じ茶道具を用意して着物を着てお待ちする。これは茶室で皆様をお迎えする場合と同じです。

 もっとも我が家にはふだん稽古している茶室のような立派な床の間はありませんから、色紙や短冊など小さめの掛物をかけることが多かったです。写真は昨日25日のオンライン稽古からです。
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お菓子は「手毬花」という名前のきんとんです。
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 来月からは久しぶりにお茶室での稽古を始めます。

 先日、お稽古に来られている皆様にお手紙を出しました。お稽古の出欠の確認と、稽古時間の予約、コロナウイルス対策としてアルコールやペーパータオルなど、備品購入のための経費ご負担のお願いをあわせてお知らせいたしました。

 同封しておいた返信用はがきの戻り具合は、今のところ約半数を少し超えたくらいでしょうか。とくに、三月以降まったく音信不通の方が数名いらっしゃるのが気になります。このブログをお読みになられたら、そろそろ返信はがきを送ってくださると嬉しいのですが。

 

6月13日のお稽古ー抹茶はなぜ茶碗で飲む?

 13日のオンライン稽古には小学生のHさん姉妹が来てくださいました。お茶室での稽古ではお二人ともすでに柄杓を持ってのお点前まで習っていたのですが、オンライン稽古はご自宅のお道具の関係で盆略点前です。

 この日はお二人のために写真のお菓子をご用意しました。銘は「青時雨」、こなし生地であんを包んだお菓子です。

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 この日は妹のKちゃんから「先生、質問があります」と言われたので「なんですか?」とおたずねすると「いつもはコップで飲むのに、どうして抹茶だけ茶碗で飲むのですか?」と。こういうところに疑問を持ってくれるのは嬉しいことです。

 たしかにお水であれ他の飲み物であれ、現代の暮らしではコップやカップで飲む場合がほとんどで茶碗で飲むのはお茶だけです。でも、もともとお茶を飲むための器だから「茶碗」。実は、抹茶が日本に入ってくると同時に茶碗も日本にやってきたのです。

 それまでの日本では茶碗のように釉薬のかかった焼き物、というのは少なかったようですね。いつの間にか「茶碗」という名前が陶磁器の器の代表選手のようになってしまって、その結果「ご飯茶碗」という不思議な呼び名が生まれたりしました。

 ちょっとお茶の歴史にも触れることのできたお稽古でした。 

6月10日のお稽古ーオンライン稽古で続き薄茶

 オンライン稽古のお花、この日は紫陽花、ゼニアオイ、撫子(白)を有馬籠に入れました。できるだけ小さいものを選んだつもりでしたが紫陽花は茶花にするには花が大きいですね。山紫陽花か甘茶ならよかったのですが、花はその時のもの。贅沢は言えません。

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 オンライン稽古も6月は顔ぶれが固定してきました。とくに熱心なのはTさんとKさんのお二人です。Tさんの盆略の稽古は夫が見ていますが、なかなか手順が覚えられなかったTさんも稽古の回数が増えた効果で随分スムーズに手が動くようになってきました。
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 この日はKさんから「続き薄茶をしたい」というご希望がありましたので久しぶりにやってみることにしました。お棚はお持ちではないということでしたので運び点前です。

 続き薄茶は茶事などではよく見られる点前で、濃茶点前に続けて薄茶点前をする(つまり後炭を省略する)というお点前です。お濃茶を練り客一同で服した後、連客に急ぎの方があるなどお客様の方から続き薄茶をお願いする場合とご亭主の方から「勝手を申しますが続いて薄茶をいたします」と言う場合の二通りの問答があります。

 問答の後、亭主は濃茶の茶碗と建水を持って水屋に下がり、座布団・莨盆・干菓子を順番に持ち出した後、薄茶の茶碗と建水を持ってきて薄茶点前を始めます。

 運びで続き薄茶をすると、薄茶の最初の部分の手順が少し棚付きの場合とは異なるのですが、Kさんはポイントになる箇所をよく理解しておられました。

 続き薄茶では薄茶をいただいている途中に茶入と仕覆の拝見が入り、棗と茶入の入れ替えがあります。(夫はこれを見て「濃茶付花月みたいだね」と言いましたがまさにその通りです)。拝見に出した後、さらに必要なだけ薄茶を点てます。

 「おしまいください」の声がかかると仕舞付けに入り、最後に茶杓と棗を拝見に出します。運びの場合は拝見から戻った茶入、茶杓、仕覆、棗の四つを同時に持ち帰る必要があり、本当に最後まで気が抜けません。

 このところオンライン稽古では割稽古や盆略点前が多く、ここまで時間のかかる歯応えのある点前をしたのは久しぶりでしたが、やはり良いものですね。

6月の抽選会

 6月4日は目白庭園赤鳥庵の7、8月分の利用者抽選会でした。

 最後の抽選会が行われたのは3月5日でした。それから丸まる3ヶ月の間赤鳥庵は利用停止(実は今も利用停止中)でしたので、私自身も足を運ぶのは3ヶ月ぶりということになります。

 室内は窓が開け放たれ、障子・ふすまを取り払って広々としていました。座布団の間隔もいつもよりゆったり。でも、30名分ほど用意された座布団に対し、抽選会の参加者は十名ちょっと。「密」どころか十分に「疎」でした。

 7月分の抽選が終わると今度は8月分、参加者はさらに減ったので7、8月分とも二回ずつ稽古日を予約することができました。何名の皆様がいらっしゃるか今のところはわかりませんので、とりあえず第一和室のみではありますが。

 問題はこれから。いったいどうすれば「安全に」お茶の稽古ができるのかを検討しなくてはなりません。お茶の稽古では水洗いできない茶道具、共有の道具もあります。忙しくなりそうです。

 さて、久しぶりの庭園はすっかり初夏の装いでした。いくつか写真をご紹介しましょう。

 まずは赤鳥庵から見たお庭の様子です。カルガモのつがいらしき姿も見かけました。コガモはまだいないようですね。
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 庭園内は未央柳(びようやなぎ)の黄色い花がちょうど見頃でした。
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 白い花は夏椿です。冬の椿に比べるとかなり小さなお花ですが、さわやかで清々しいです。

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 いつものあずまや。向こうに見える黄色い茂みも未央柳です。
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 このお花はトリアシショウマだそうです。
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 芝生広場の梅の実も赤くなりはじめました。もうすぐ梅雨がやってきます。



 

6月3日のお稽古ーオンライン稽古は続く

 流水会は六月もオンライン稽古を続けることになりました。

 この日はオンライン稽古で茶入荘(ちゃいれかざり)をしました。茶入荘の点前は主客の共通の知人、または当日の客からいただいた茶入をお披露目する際に行う点前です。
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 「茶事で茶入荘をするときは、初座の床に帛紗を広げて茶入をかざっておきます」というお話をしたのですが、ちょうどタイミングよくこの日の座学は「茶事のはなし」でした。

 茶事というのは茶道の正式なもてなしの形で、懐石、炭点前、濃茶、薄茶を順番に行うものです。懐石・初炭・主菓子をいただくまでを「初座」、濃茶・後炭・薄茶を「後座」といいます。

 「茶事」のやり方を理解すると、自分でもお茶でお客様をもてなすことができます。日頃のお茶の稽古というのはそういうもてなしが自分でもできるようになることを目標としているのですが、点前の稽古ばかりしているとなかなかそれが見えてきません。
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 初心者の皆様方にも茶事の存在を知っていただきたかったのですが、あいにくこの日はご都合がつかず、座学を聞いてくださったのははベテランさんばかりでした。
 
 6月にはいって皆様会社・学校の再開とお忙しい日々をお過ごしなのでしょう。嬉しいことではありますが、皆様のお顔を拝見できないことは寂しくもあります。

  
ギャラリー
  • 6月7日のお稽古ー唐物、濃茶平点前、薄茶平点前
  • 6月7日のお稽古ー唐物、濃茶平点前、薄茶平点前
  • 6月7日のお稽古ー唐物、濃茶平点前、薄茶平点前
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  • 6月の抽選会
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