流水会目白だより

裏千家茶道 流水会のお稽古の様子などをご紹介しています。

今後の稽古予定
4月3日(水)午後と夜間
4月17日(水)
4月24日(水)第一和室のみ終日
5月8日(水)、5月22日(水)
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7月17日のお稽古ー許状と茶箱の点前

 久しぶりに陽射しののぞいた蒸し暑い午後、流水会七月二回目のお稽古でした。この日は何名かの方に許状が届きましたので、利休様のお軸を掛けて許状をお渡ししました。
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 許状というのは、ふだん私たちの日常生活ではあまり見かけることのない形式の文書です。お家元から「このお点前を習っていいですよ」という許可をいただくもので、取得された許状によってお稽古できる科目が決まっています。裏千家には様々な種類のお点前がありますが、ほとんどのお点前は初級の許状を申請した段階で習えるようになります。

 さて、お稽古の方は今回から本格的に茶箱です。前回のお稽古で卯の花点前をお稽古された中・上級チームの皆様は雪点前と花点前に進みました。初級チームの皆様は卯の花点前です。といっても、ほとんどの方は茶箱のお稽古自体が初めてでしたので、茶筅筒から茶筅を出したり、お客様の前で絞った茶巾を広げて畳みなおしたり、古帛紗を広げてその上に茶碗を置いたりと、初めての所作が多くて大変だったかと思います。

 その間も、入門チームの皆様はそれぞれの進捗に応じて初歩の盆略点前、薄茶の平点前のお稽古です。流水会では入門したばかりの方からベテランの方まで色々な方がそれぞれお稽古をするという形をとっていますが、この日はいつも以上に人数が多く、午後から夜までにぎやかなお稽古が続きました。

 お庭の様子も少し変化がありましたのでご紹介しておきましょう。

 今年もオニユリの花が咲きました。庭園にはオニユリとヤマユリがあって、この時期毎年のように楽しませてくれるのですが、ヤマユリの方は残念ながらもう終わってしまったようです。
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 小さなピンクの花は草紫陽花(クサアジサイ)だそうです。
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 こちらの紫色の花は名前がわかりませんでした。ミヤマシャジン?それともソバナ?でしょうか。何かツリガネニンジンの仲間のお花だと思います。
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 池のカルガモたちもすっかり大きくなって、池の辺りに佇む姿が見られるのもいつまでやら。次回のお稽古は八月です。昼間は暑くなると思いますので、午前中から二つのお部屋を両方使ってお稽古をする予定です。
  

7月3日のお稽古ー夏の薄茶点前

 7月になりました。目白庭園の入り口には例年どおり七夕の笹の飾り付けが施されました。短冊には何が書かれているのだろうと見てみると家族の健康を祈るもののほかに「良い転職先が見つかりますように」「再婚できますように」などとても現代的な願い事が書かれていました。
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 七夕の起源の一つは乞巧奠(きこうでん)という機織りや裁縫の上達を祈る行事です。日本に伝わってからは詩歌や書の上達を願うようになったそうですから、本来は芸事の上達を祈って短冊にしたためたのだと思います。織姫・彦星も様々な願いごとに少々戸惑っておられるかもしれません。

 さて、お稽古は前回に引き続き夏の薄茶点前です。平茶碗を使って行う洗い茶巾、水指の蓋に葉を使う葉蓋、そして茶箱点前です。洗い茶巾と葉蓋は前回もやりましたが、茶箱の点前は今年に入って初めてです。

 流水会では毎年夏になると茶箱点前のお稽古をします。この日は最初ということもあり、卯の花点前(うのはなてまえ)を中心にお稽古いたしました。卯の花点前では茶道具と古帛紗、帛紗を仕組んだ茶箱を盆に載せて扱います。盆の上に茶道具と帛紗を展開し、茶箱の蓋の上でお茶を点てます。写真は棗と茶杓を拝見に出そうとしているところです。
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 私は茶箱の点前は好きなのですが、とにかく覚えられなくて苦労しました。ふだんやっている薄茶の点前と大筋の流れは一緒ですが、振り出しや茶筅筒、茶巾筒などふだんは使わない道具も多く、それぞれの道具の扱いが増える分だけ手数も多くなるためです。

 でも、卯の花→花→雪→月とお稽古していくうちに、その中に一定の法則のようなものがあるのが見えてきて、それからは一気に面白くなりました。今年も皆様に茶箱点前の面白さをお伝えできるように頑張りたいと思います。

 初級チームの皆様はこの日は茶箱ではなく、運びの点前を中心に致しました。一部の方にはお濃茶の茶筅荘にも挑戦していただきました。入門チームは盆略点前ですが、何名かは盆略点前を終えて運びの薄茶点前の稽古に入りました。風炉の季節のうちになんとか全員柄杓が持てるようになると良いのですが。

 さてお庭の方ですが、すっかりお花が少なくなってしまったものの、片隅には愛らしい河原撫子が咲いていました。
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 こちらはご存知ホタルブクロです。
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 石畳の上にはこんなお客様も。青い尻尾の美しいニホントカゲです。
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 次回の稽古は17日。中級チームの皆さんは茶箱の雪点前、花点前。初級チームの皆様も茶箱にチャレンジの予定です。まだ梅雨明けには早いでしょうか。あまり暑くならないことを祈っています。



 
  

6月26日のお稽古ー茶通箱、葉蓋、洗い茶巾

 梅雨の真っ最中だというのに、爽やかな青空が覗く水曜日です。午前中からお部屋を取っていたのですが、この日は皆様の出足が遅かったため、午前中はI先生と私たち夫婦三人だけ。久しぶりに私が点前をして、静かな茶室で三人でお濃茶をいただきました。お稽古を続けているとたまにはこういう日もあります。
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 中級以上の皆様のお稽古科目は「茶通箱」です。茶通箱の点前は古くからあるそうで、亭主がお茶を用意しておいたところへ、お客様からもう一種類お茶を頂戴したような場合に行うとされています。一人がお点前をすると濃茶が二碗、つまりふだんの倍のお濃茶が出ますのでこれをいただくお客様もなかなか大変です。

 薄茶は初級・中級の皆様ともに夏の点前である葉蓋と洗い茶巾をお稽古しました。 葉蓋は水指の蓋の代わりに植物の葉を使います。裏千家十一代の玄々斎が七夕の茶会で、花入の受け筒を水指とし、梶の葉を蓋にして行なったのが始まりだそうですが、この日の稽古ではアカメガシワの葉を使いました。
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 アカメガシワは庭に植えるような木ではないのですが、葉が大きく、ちょっとした緑地があるとよく生えてくる、私の住む神奈川県横浜市あたりでは本当によく見かける木です。「葉蓋に良い」と近所にお住まいのお茶の先生に勧められたのですが、使ってみると大変具合が良かったです。
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 夜八時過ぎに、一番最後にお稽古に来られたMさん。このお菓子を見るなり「誰か新潟に行ったのですか?」というので、「先週故郷の新潟に帰ったI先生のお土産ですよ」とお伝えすると「えっ!私も新潟なんです」と。このあとお二人は故郷新潟のお話で盛り上がっていました。

 お茶のお稽古にはお菓子がつきもの。I先生に限らず、皆さん旅行にいらっしゃった先でお土産のお菓子を買ってきてくださるのですが、それがまたお話のきっかけになるのは嬉しいことです。

 さて、お庭の方ですが連日の雨のおかげでいよいよ緑が濃くなりました。このところ庭園を訪れる人も減っているのか、カルガモが歩道に上がって休んでいました。ここのカルガモたちは本当に人を恐れないので逆にこちらがびっくりします。
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 こちらはこの時期茶花にもよく使われる半夏生(ハンゲショウ)です。花の咲く時期だけ、葉が白くなります。
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 茎がすくすくと伸びたこちらは擬宝珠(ギボウシ)でしょうか。
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 次回のお稽古は来週、7月3日です。そろそろ茶箱の稽古も始めます。


  
ギャラリー
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